青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第三十九話⑤

2021-11-16 | 第三十七話〜第三十九話

体育が終わり、休み時間に入った時のことだった。

「あの・・」

声を掛けられたキム・チョルが振り返ると、そこには後ろの席の男子が立っていた。

以前サッカークラブに一緒に入らないかと誘われたことがある。

そのことが顔に出ていたのか、彼は最初に前置きをして話し始めた。

「あ・・サッカークラブの勧誘じゃなくて・・・。

体育大会のクラス対抗サッカーあるだろ?あの試合の前に予選をやるんだけど・・もし良かったら・・」

しかしチョルは再び同じような話だと感じ、いつもの調子で反射的に返してしまった。

「いや、なんで度々・・」 「ひっ・・え?あ・・」

チョルの表情を見て、彼はチョルが怒ったと思ってビクッとした。

すると少し離れた席から、聞き慣れた大きな声がした。

「あっ!!」

「あ〜まだ蚊がいるぅ?」「蚊?」「おでこを・・いや、」

「眉間噛まれたかなぁ〜?」

チソンは「蚊なんていた?」と不思議そうにしていたが、それもそのはず。

最初から蚊などおらず、ミエがチョルに”眉間にシワが寄ってるよ”と教えたかったのだ。

はっ

ミエの意図は見事にチョルに伝わり、チョルは自分が無意識に顔を顰めていたと知る。

「いや、その、俺は・・」

まだ幾分チョルの表情は固いが、怒っているわけではないことは伝わったようだ。

目の前の男子の顔に恐れがなくなった。

ミエはまだ”蚊に刺された”設定を継続中だ。

チソンに「ふーふーして」と眉間を指して言っている。

チョルはミエの思いを汲み取って、目の前の彼に返事をする。

「うん」

チョルのその返事にミエが目を丸くすると同時に、

瞬間、教室がわっと湧いた。

「本当?!」「けど予選1クラスだけな」「1クラス・・」

「それでもありがとう!

高句麗中の友達が、君がすごくサッカー上手だって言ってたんだ!」
 
彼はすごく嬉しそうにそう言うと、意気揚々と踵を返した。
 
「じゃあどういう作戦にするか考えて、また頼みにくるね!」

「ああ・・」

慎重に戦略を練らないと!はじめ何組と当たるかな?

男子達は俄然やる気になってわいわいと作戦会議を始めた。

これにはミエもびっくり。

大魔王サッカーやるみたいだね、とチソンが言う。

ミエはただ驚いて、口をあんぐりと開けていた・・。

 

 

<変更事項>

 

次の授業が始まると、ミエはすぐにノートにメッセージを書いた。

先ほどの体育の授業時に、サッカーボールからミエを守ってくれた時のことを。

学校では助けないんじゃなかったっけ?
あとで後悔するんじゃない〜?

少々嫌味のようなその内容をチョルの方に差し出して、

ミエはフンと息を吐いてそっぽを向いた。

けれどやはり気になるのか、チラチラとチョルの方を盗み見る。

チョルは厳しい表情で、サラサラと返事を書いた。

近くにいたからそうしただけ

その返事を見て、ミエはフンと鼻で笑う。

飛んできたくせに、と小さく呟きながらミエが返事を書いていると、

教師がこんなことを言い出した。

「お前達、新聞作りの宿題は進んでるか?」

「さらに”発表”を追加することにしたからな」

「えっ?!」

ミエは返事に「とにかくありがとう」と書こうとしたのだが、

その教師の言葉が衝撃的すぎて、チョルにそれを伝えるのを忘れてしまった。

教室はもう大騒ぎである。

「うわー!いやだ!」「ひどいですよ!」
 
「発表したからって内容のクオリティは変わりませんよ!?」
 
ギャーギャーと文句を叫ぶ生徒達に、教師の「うるさい!」という怒号が飛ぶ。
 
ミエはただ、その衝撃に固まっているだけであった・・・・。
 
はっぴょう?
 
 
 
 

 


第三十九話⑤でした。

今回も四十話に片足突っ込んでます!

読みにくかったらごめんなさい

 

今回気になった箇所はここ!

「ふーふーして」

韓国では蚊に刺されるとふーふーする習慣があるんですかね?

調べると、韓国の蚊に刺されるとめっちゃ腫れるらしいですが・・。

それにしてもミエちゃんナイスアシスト!サッカー予選に誘った名もなき男子もナイス!

この流れでチョルに友達ができるといいな・・

 

第四十話①に続きます



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