ニヤッ
モ・ジンソプの微笑み(?)に困惑しているミエであったが、
チョルもまた、当惑していた。
<当惑と困惑>
「な・・何?ツ・・?」
チョルは聞いたことのない呪文のような言葉に、ただただ戸惑っていた。
まごつくチョルを見て、ショートカット女子はケラケラと笑う。
「ていうかマジで知らなかったの?ピュアすぎだよ〜」
「俺その人達のこと知らねーけど・・」
ツーツーというのはカップルの記念日だと、ようやく理解したチョル。
けれど見たことも聞いたこともない二人に、一体何をしたらいいのか分からない。
とりあえず「おめでとう」と紙に書いた。
「大丈夫大丈夫、ただ集まってお祝いするだけだから。キム・チョル君が書いてくれたら喜ぶと思うよ」
真面目に祝いの言葉を書くチョルに、女の子は「本当に硬いね」と言ってさらに笑う。
そしてショートカット女子は、チョルに向かって手のひらを差し出した。
「はい、じゃあ200ウォン」「え?」
ここは田舎とは違うのだ。
[都市文化に全く適応出来ないキム・チョルであった]
<山越え山>
一方、モ・ジンソプとファン・ミエはというと。
「ふぅ〜〜〜〜〜ん」
ジンソプはニヤニヤしながら、ミエの視線の先を追った。
そこにはキム・チョルがいる。
「だから何よ?!なんなのよ?!」「いやなんか・・」
「なんか何?!」
まるで喧嘩腰でそう聞くミエに、ジンソプは全てお見通しのような顔で笑う。
「ふむ」
「ふーん・・」
「キム・チョルのこと・・」
「好・・・」
ジンソプがそのワードを口にする前に、ミエは大声で全否定を叫んだ。
「違う!!違うから!!」
「絶対に違うからっ!変なこと言うとぶっ飛ばすよ?!」
ミエとジンソプがわちゃわちゃしている時分、チョルはまだショートカット女子に捕まっていた。
「チョル君は彼女作らないの?ファン・ミエちゃんと付き合ってるってほんと?」
切り込んだ質問に、チョルは少し戸惑った。
「え?いやあいつは・・」
「と・・友達・・」
そう口にした瞬間、チョルの目が見開かれた。
視線の先には、モ・ジンソプと戯れるミエの姿がある。
「ちょっと!ゴミ拾わないで!どこいった?」
「それ私のだから!ちょっと!手ぇどけてっ!」
チョルは二人から目が離せなかった。
すごく仲が良さそうだからだ。
チョルの胸の中がモヤモヤと煙る。
しかしそのことに気づかないショートカット女子は、さらに言葉を続ける。
「そうなの?じゃあ私とも友達になってよ!」
「は?ならない」
チョルは女の子のお願いをバッサリと一刀両断し、
そのまま歩いて行ってしまった。
向かうところはただ一つ。
モヤモヤする心に従って、チョルは歩を進めた——・・・。
第七十九話②でした。
ツーツー!初めて知りました
調べてみると韓国のカップルはことあるごとにお祝いなんですね・・!
22日記念日の次は49日で、100日、200日、と記念日は続くそうで
チートラの雪ちゃんと先輩はそんなにお祝いしてたっけ・・?と記憶を辿る私です・・
中高生とか若い子がお祝いする感じなのかな?
韓国のカップル事情、気になりますね・・
第七十九話③に続きます
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます