青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

第六十九話①

2022-09-26 | 第六十七話〜第六十九話

タバコを潰されたジョン・ソラから、黒いオーラが立ち上った。

低音ボイスがミエの目前に迫る。

「この・・・クソが・・・・・」

「いやいやいやいやいやいやっ!」

顔面蒼白のミエ。

そして次の瞬間、目の前に手が飛んで来た————・・!

バシッ!

しかしその手はソラの手ではなく、チャ・ヨンヒの手だったのである。

「おっとそこまで。子供相手に何してんの?情けねーなぁ」

「へぇははへよ(手ェ離せよ)」

「は?何て?よく聞こえねーな。もっとはっきり言ってくれる?」
 
 

突然始まった喧嘩に、ミエは「え?なに?いきなりなに?この人たち・・?」とパニックだ。

その間に、ソラがヨンヒに向かって攻撃した。かわすヨンヒ。

二人は互いの襟元を掴み、

そのままボカボカと殴り合いを始めたのだった!

ミエは衝撃のあまり固まっている。

 

 

 

「あーーーっ!このクソがっ!!」

「死ねっ!!」

二人は揉み合いながら罵詈雑言のオンパレード。

ミエはオロオロとその周りをぐるぐる回る。

「ちょ、ちょい待ち!ねぇっ!」

ちょ・・突然なんなの?!

ミエはもう訳がわからなくなり、とにかくこの喧嘩を止めなきゃと一歩踏み出した。

「だめっ!私のために喧嘩しないで!」

しがみついたのは、ジョン・ソラの腕であった。

バッ!

「わっ!」

ソラが思い切り腕を振り払ったので、ミエは後方によろめいた。

ソラは肩で息をしながら、信じられないものを見るような目つきでミエを見下ろす。

ソラが口を開いた瞬間、ヨンヒの手がにゅっと伸びた。

「何言・・」「どこ見てんだよ。こっちだよこの野郎

そして再び始まった殴り合いを呆然と見つめるミエの後ろに、笑顔の塾長先生がやってきたのだった・・。

「おっ!人目を気にしない感じがいいね!」

「このクソが!」「このっ!」「なんだよその目は!」「殺す!殺す!」

「三人とも職員室行きね!」
 
 
そして納得できないまま、ミエも職員室へと連れて行かれたのだった。

 

<鯨の戦いにエビの背中が破ける>

これは韓国の諺で、意味は「とばっちりを受ける」というもの。

まさに、今のミエの置かれた状況にピッタリである。

 

先生、なんで私も一緒に・・

文字通りとばっちりを受けたミエは、ぼんやりとそんなことを思いながら両手を上げていた。

チラリ、と隣の二人の方を見る。

 

ヨンヒはあくびをしていたが、ソラは無表情でただ両手を上げていた。

その横顔からは、なんの感情も読み取れない。

ミエはビクビクしながら、ソラのことをじっと見ていた。

タバコを隠し持ったり、ヨンヒと喧嘩したり、未だこの子のことはよくわからない・・。

するとそこに、Sクラスの面々が通り掛かった。

「おっ!レディースじゃん!お前らいつも喧嘩してんな〜。

クラスに三人しかいねー女子同士、仲良くしろよな〜」

「怖くて塾に通えませ〜ん」「止めろよ」

そんなホンギュにヨンヒは「黙れ」と返していたが、ミエはキムチョルしか目に入らなかった。

そしてキム・チョル→「愛するミエ」をからかう、という方程式をすぐに思い出し、意気揚々と声を上げた。

今だっ!ねえっ!」

「あんたさっき・・」

しかしハッと気がついた。ここにはヨンヒとソラがいる。

ほどなく口を噤んだミエ。ホンギュはまだ言ってくる。

「Sクラスが変な噂されてんの、お前らのせいだかんな?」

返すヨンヒ。

「は?うるせーお猿さんだな」 「なにっ?!」

そして今度は、ミエの隣でベ・ホンギュVSチャ・ヨンヒが始まってしまった。

「なんつった?!このヤンキーが!」

「猿がキーキー発狂してんな。これでも喰らえ

「女だからって容赦しねーぞ!」「動物だからって容赦しねーぞ」

「てめー!!」

「いや・・ちょ・・待っ・・」

するとそこに、大きな手が伸びた。

「もう止めろ。行くぞ」

ハッ

顔を上げたミエのことを、チョルは深いため息をつきながら一瞥し、

そのまま行ってしまった。

 
[その・・・なんというか・・失敗である]
 
 
キム・チョルをからかう作戦はまたも延期。
 
ミエは「次の機会を待つ」と心に決めて、その瞬間を虎視眈々と狙っている・・・。

 


第六十九話①でした。

 

身長170センチ越えの二人の喧嘩は、迫力ありそうですね!

ミエちゃんの非力感w そして本当にとばっちりw 先生、ミエちゃんは見逃してあげてー!!

 

 

第六十九話②に続きます