北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

原発防災 陸の孤島へ机上の「万全の避難」

2013-08-26 | 志賀原発
 
 

 今朝の北陸中日新聞「こちら特報部」の真ん中の記事は8月から東京新聞の特報部に異動した榊原記者が担当。
 彼はこの7月までの北陸中日新聞に在籍していた当時から原発防災の欠陥を厳しく追及してきたが、再稼働問題が加速する中、積み残し状態というか、半ば考えないことにされようとしている半島孤立化問題をあらためて問題提起した記事だ。

 再稼働ありきで机上の空論がまかり通る防災問題を、このまま「仕方ない」で済ますわけにはいかない。
 やや関心が薄れつつあるようにも感じる原発防災問題であるが、今回の記事を契機にあらためて自分の問題としてリアルに考えてもらえればと思う。
 
 取材ではたくさんのことを話したが、ごく一部しか記事にならないのは仕方ないとして、取材余話を少し。

 記事中に登場する珠洲の竹沢留美子さん、写真を撮るため寺家漁港にいったところ、たまたまサザエ網の手入れをしておられて話を聞くことができたのだが、かつての珠洲原発予定地内に住む竹沢さんは自他ともに認める推進派のリーダー的存在で、当時は私も怖くて近寄れなかったような方だ。
 寺家漁港の防波堤で私と会話しているツーショットの写真も撮ったので、もしその写真が掲載されていれば珠洲の中では大騒ぎだったかもしれない。
 3.11後ようやく会話できる関係となり、この日は3.11後の心境や、かつて寺家を担当していた中部電力社員の言い訳話などなかなか興味深い話をたくさん聞かせてもらった。
 今回の記事のテーマとは若干ずれるので全く触れられなかったのは仕方ないが、ビッグプロジェクトが終わった後の地域がどうなるのか、市民や行政、事業者が考えなければならない課題はなんなのか、珠洲の事例は私も機会あるごとに断片的には発信しているつもりだが、原発政策の転換が国政の重要課題となる中、「こちら特報部」でもぜひ取り上げてほしいテーマだ。

 

 
 

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