北野進の活動日記

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賛成討論は応援演説にあらず ~3月議会閉会~

2014-03-14 | 珠洲市議会
 珠洲市議会3月定例会最終日。
 各常任委員会の報告に続き、質疑、討論、採決の流れとなる。
 採決で全会一致となる場合は簡易採決で「異議なし」で終わるが、賛否が分かれる場合は起立採決であり、その前に討論を行うことになる。
 昨日の津幡町議会は実に11人もの議員が討論に立ったそうだが、それは異例としても、会派制をとる議会では、人事案件を除き、各会派それぞれ議案に対する賛否とその理由を明らかにするのが当然のことだ。
 ところが珠洲市議会は・・・

 今議会、H26年度一般会計当初予算案に対して革政会が反対するとのこと。私は個々の事業や予算について注文はつけたいが、予算案総体としては反対とはならないと考える。ということで、下記の通り、賛成討論を行った。
 ところが肝心の反対する会派から反対討論がない。これではケーブルテレビで議会中継を傍聴している人も、後日、議事録を読んだ人も、なぜ意見が割れたのか皆目わからない。
 開かれた議会を目指す改革を進めようと言ったところで、これでは開けても、開けても、中身が見えてこない議会となる。
 革政会の皆さんは政治倫理条例の制定も訴えるが、政治倫理以前の問題で、議員はどうあるべきか、何をすべきかの入門編のような話だ思う。

 その一方で、最大会派政友会の皆さんも、誰も討論に立たない。
 まったく余計な話かもしれないが、5月の市長選挙を控え、新年度予算をしっかり誉めあげ、市長選に向けて、市民の理解を得る貴重な機会ではないか。そうして政策協定、推薦決定、市長選へという流れかと思うが、なんともったいない・・・ホントに余計な話でスイマセン <(_ _)>
  
 そういうわけで討論は私1人だけ。
 選挙の応援演説のように手放しで持ち上げるわけにはいかない。注文、要望を盛り込んでの討論で、賛成討論というより「注文討論」といったところか。監査報告を受けているよう(>_
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 平成26年度一般会計当初予算案に賛成の立場から、以下理由を述べ、討論とします。

 まず、予算案全体について、9年ぶりに110億円を超える予算規模となりました。果たして財政の健全性が維持されるのか危惧されるところですが、一般質問では、中期的な財政計画の下、有利な財源や目的に見合った基金の活用などにより財政の健全性を維持していくとの答弁がありました。もちろん財政基盤が脆弱なことは何ら変わっていないわけであり、今後とも各種財政指標に留意しつつ、財政の健全性を維持されるよう要望しておきます。
消費税の税率アップが目前に迫ってきました。北陸財務局の法人企業景気予測調査によりますと、4月から6月期は駆け込み需要の反動減の影響で大幅に悪化する予想が示されています。今年度は入札不調が続きましたが、社会資本整備など地域経済に直結する事業については迅速かつ確実な予算執行によって、景気の底支えができるよう努めていただきたいと思います。

 次に本予算に盛り込まれた事業についてですが、大きく3点に重点が置かれています。新規の事業を中心に若干の意見を申し上げたいと思います。
まず、北陸新幹線金沢開業に向けた施策についてです。開業準備、そして開業後も見据えた積極的な対応が求められます。予算計上された市内の施設整備はもちろんのこと、奥能登全体への誘客効果が図られるよう、県や近隣市町との連携をより一層密にし、対応していただきたいと思います。
今回、新たに奥能登里山里海アートプロジェクト推進事業として1000万円が計上されました。実行委員会の基本計画作成への負担金であり、現代アートを切り口に地域の魅力アップにつながるよう期待します。しかし国際芸術祭成功への道のりは決して甘くはありません。財源や運営組織をめぐって、今後、市政運営に大きな負担となることも懸念されます。計画作成にあたっては官民の役割分担や責任の所在についても明確化を図ると同時に、議会との意思疎通にも十分留意されるよう要望しておきます。

 2点目の大学連携による人材育成については、地域の力を引き上げる重要な施策であり支持するものですが、多くの市民にとってはいまだ距離を感じる取り組みではないかと思います。大学連携による成果をよりわかりやすく市民に伝えると同時に、教員や学生、受講生と市民との接点を広げる努力を期待したいと思います。

 3点目の住みよいまちづくりを目指す「安全・安心」の基盤づくりの推進については、特に障害者施策の充実が図られたことを評価したいと思います。
西部小・大谷小中一貫校整備事業については、市民の皆さんからの疑問や批判の声が私の耳にも入ってきますが、賛成の立場を明確にしておきたいと思います。今日の教育は、地域の教育力によって子どもたちの生きる力を育むことが重要視されています。大谷地区では、人口が減少する中にあっても、保護者はじめ地域住民の中に学校を支える熱意と力が十分あると私は受けとめています。また、小規模校であっても学びのハンディはなく、むしろ自ら学ぶ姿勢が身についていることも先の12月議会の質疑の中で明らかにされています。子どもたちが地域で学び続ける環境を今後とも維持していくべきであり、本予算に賛成します。今後、本事業についての一層の理解と協力が得られるよう、市長や教育委員会はもちろんのこと、本予算に賛成する議員も含め、積極的に取り組む必要があるということを訴えさせていただきます。
以上、一般会計予算の賛成討論とさせていただきますが、反対の理由が述べられない中での採決となることは非常に残念であるということを一言申し上げて討論を終わります。

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