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北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

原発労働者の被曝問題 連合はどう向き合うのか 

2015-12-20 | 脱原発


原発は労働者被曝なしでは動かせないが、その被曝の大半は電力会社の社員ではなく協力会社の労働者だ。
という話を知っている人は多いと思うが、3.11の前後、そして福島第一とそれ以外の原発の労働者総被曝量がどうなっているのかについて、今月の反原発新聞がまとめているので紹介したい。

3.11前、あるいは福島第一原発以外の原発労働者の総被曝線量の大半は協力会社社員。
定期検査時、被爆が想定される作業に協力会社社員を当てていることが明確にわかる。
原発は差別で動くと言われ続けてきた所以である。

2010年度の福島第一原発事故による被曝は年度の最後の21日間だから、いかに集中して大量被爆したかがわかる。
それも東電社員の被曝が協力会社社員の被曝と総量でほぼ同じというのも注目に値する。
過酷事故が起きたら電力社員であろうと協力会社社員であろうと関係ない。

ところが2012年以降は再び協力会社社員が圧倒的多数を占める。
廃炉や除染作業では再び協力会社社員に被爆労働をさせているのである。

2014年度に総被曝線量が増加に転じたのは廃炉作業が本格化したからだそうだ。今後、建屋内の作業が本格化するとさらに総被曝線量は増加が予想される。


北陸中日新聞(12月15日)

こうした労働者被爆の実態に対して、連合は眠りこけたままだと酷評したのはルポライターの鎌田慧さんだ。
「いのちと生活に無関心な労働組合ってなんだ」と労働組合の存在意義に関わる課題だと指摘する。

実は私も今年の連合石川の定期大会に参加し、社会の不条理に向き合う連合を期待し、労働者被爆の問題も避けては通れないと書かせてもらった(連合石川第27回定期大会へ
 働くことを軸とした安心社会の実現や、非正規労働者の組織化や処遇改善を掲げている連合が、日々命を削って廃炉や除染の作業にあたってる労働者の権利を守るために立ち上がらずして、どうやって運動への国民的支持が得られるだろうか。


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