今日のニュースは尖閣ビデオ流出問題一色である。
今日のお昼、NHKニュースを見ているとテロップが流れ、すぐにアナウンサーの手元にも新しい原稿が差し入れられた。
ネット上ではユーチューブに流した海上保安庁職員を擁護する意見が多数を占めているようだ。テレビの街中インタビューでも海保職員擁護が多数である。
関心は領土問題から政府の情報管理に移っていった。最初の船長逮捕の時点から菅内閣の対応のお粗末さには目に余るものがある。一昨日の共同通信の世論調査では74%が外交を評価せずということで「内閣支持率は32%に急落」と報じられている。弱り目にたたり目というところか。
そもそも政府が早期に公表していればこんなことにはならなかったという指摘はもっともである。菅政権が今回の問題の教訓を見誤り、これを機会に情報管理を徹底化し、国民の知る権利を制限する方向に向かわないか心配である。
原発輸出政策や武器輸出三原則の見直し議論などをを見ての通り、民主党は自民党ができなかったことを実現することが政権担当能力だととんでもない誤解をしている節がある。
尖閣諸島の領土問題にしても、自民党政権は1978年の「日中平和友好条約」締結の際の小平氏の「尖閣論争の棚上げ」「解決は次の世代の智恵に託す」という方針に従って、決定的な対立を回避してきた。これを甘いと考え、国民向けにええカッコしで逮捕、拘留したところから誤りがはじまった。領土問題は現実に存在するわけで、双方が領有権を主張する、解決は先送り、という方針を引き継ぐ中で、直接的に利害がぶかるガス田はかつての欧州のように資源の共同管理に知恵を絞り、漁業についても資源の維持管理の観点から沿岸諸国の漁業者の調整を図ることが民主党政権の役割ではないか。領土問題は帝国主義時代の背景を踏まえないとナショナリズムに利用される。日中双方ともにどっちもどっちという醒めた視線が大切である。
民主党政権は、自民党政権の何を見直し、何を継承し発展的に取り組むのか、残念ながらまだまだ整理できていないように思う(という表現はまだまだ民主党に期待と幻想をもっているからか)。念願の政権交代を実現したのだからあらゆる政策を抜本的に見直していきたいという思いは支持するが、現実の政治は革命的転換は難しい。かつて8期目に入った中西陽一知事は議会答弁で「議員の皆さんは抜本的見直しという言葉が好きなようでありますが、行政は抜本的な転換は難しいものであります」という趣旨の答弁をして、威勢のいい議員の質問をかわしていた。8期31年間知事職を務めた老獪な中西氏と政権交代1年余りの民主党を比較しても仕方ないかもしれないが、もっと地に足をつけた政治を期待したい。
今日のお昼、NHKニュースを見ているとテロップが流れ、すぐにアナウンサーの手元にも新しい原稿が差し入れられた。
ネット上ではユーチューブに流した海上保安庁職員を擁護する意見が多数を占めているようだ。テレビの街中インタビューでも海保職員擁護が多数である。
関心は領土問題から政府の情報管理に移っていった。最初の船長逮捕の時点から菅内閣の対応のお粗末さには目に余るものがある。一昨日の共同通信の世論調査では74%が外交を評価せずということで「内閣支持率は32%に急落」と報じられている。弱り目にたたり目というところか。
そもそも政府が早期に公表していればこんなことにはならなかったという指摘はもっともである。菅政権が今回の問題の教訓を見誤り、これを機会に情報管理を徹底化し、国民の知る権利を制限する方向に向かわないか心配である。
原発輸出政策や武器輸出三原則の見直し議論などをを見ての通り、民主党は自民党ができなかったことを実現することが政権担当能力だととんでもない誤解をしている節がある。
尖閣諸島の領土問題にしても、自民党政権は1978年の「日中平和友好条約」締結の際の小平氏の「尖閣論争の棚上げ」「解決は次の世代の智恵に託す」という方針に従って、決定的な対立を回避してきた。これを甘いと考え、国民向けにええカッコしで逮捕、拘留したところから誤りがはじまった。領土問題は現実に存在するわけで、双方が領有権を主張する、解決は先送り、という方針を引き継ぐ中で、直接的に利害がぶかるガス田はかつての欧州のように資源の共同管理に知恵を絞り、漁業についても資源の維持管理の観点から沿岸諸国の漁業者の調整を図ることが民主党政権の役割ではないか。領土問題は帝国主義時代の背景を踏まえないとナショナリズムに利用される。日中双方ともにどっちもどっちという醒めた視線が大切である。
民主党政権は、自民党政権の何を見直し、何を継承し発展的に取り組むのか、残念ながらまだまだ整理できていないように思う(という表現はまだまだ民主党に期待と幻想をもっているからか)。念願の政権交代を実現したのだからあらゆる政策を抜本的に見直していきたいという思いは支持するが、現実の政治は革命的転換は難しい。かつて8期目に入った中西陽一知事は議会答弁で「議員の皆さんは抜本的見直しという言葉が好きなようでありますが、行政は抜本的な転換は難しいものであります」という趣旨の答弁をして、威勢のいい議員の質問をかわしていた。8期31年間知事職を務めた老獪な中西氏と政権交代1年余りの民主党を比較しても仕方ないかもしれないが、もっと地に足をつけた政治を期待したい。
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