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羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

深夜食堂

2014-11-27 20:03:22 | 日記
ストリッパーのマリリンが整骨医のキミちゃんに惚れた。『めしや』でこれ見よがしイチャついていると馴染み客達がマスターにロールキャベツを頼み、顔を曇らせるマリリン。「昔、母がよく作ってくれた。男の所に行くのに後ろめたいから、手のこんだモノ作ったんだよ」ポツリと語り、直ぐにこれから食べるのにと謝るマリリン。
その母が急病だという、頼る人もいないというので初めて公演を休んで田舎に帰ってみると母は元気で病院友達にマリリンのことを「ダンサー」等と紹介し、更に母の新しい彼氏が挨拶してくる。頭にきたマリリンは直ぐに東京に帰ってしまった。
程なく、マリリンの母が観光だと言って田舎から出てきた。成行でめしや常連がマリリンの劇場まで母を案内するハメになるが、どうにも気まずくキミちゃんを電話で呼びつけた。
「チラリズムではなくリアリズム」事前に常連が説明した通り、大胆に脱ぐマリリンに母は見てられなくなり退席しようとするが、母よりキミちゃんが我慢できずステージに上がってマリリンにすがり付いてしまう。「もう止めてくれ!」咄嗟にキミちゃんを大袈裟に抱き締め演出の一環にして場が白ける事態を回避したマリリンだったが、当然公演後不機嫌になり母が楽屋に入ってくると「私のすること認めてくれたことない」と口論になってしまった。
そろそろ帰ることになった母が実は癌の精密検査で上京していたことを打ち明けるとマスターはロールキャベツを出し「懐かしがってた。味は忘れないものだ」と語る。母の帰る日、キミちゃんは事情を話したがマリリンは予定通り舞台に上がった。
しばらくして、転移の無かった母は件の彼氏とマリリンやキミちゃんや少ない親族だけのこじんまりとした結婚式をあげた。帰ってきたマリリンはめしやで母から教わったレシピのロールキャベツ出されると驚いて、それから少し笑って食べた。