あれから10年といえば東北地方のアレだけれども、あれから5年というと九州は熊本のアレであります。
どっちも震度7と言う超ド級の地震でしたが東北のアレには津波がついて来ちまい、さらに福一原発のピカまで加わったのが痛かったわけであります。
で、地震の被害そのものってのはたぶん東北の方が少なかったと思うんであります。
言ってみれば東北のは津波被害でありまして熊本の震災とは異質と思うんであります。
で、10年経っても後処理の目処がほとんど立っていないのが原発でしてアレは日本の将来にのし掛かる途轍も無い重石だと思うのであります。
2016年と少し古い記事なんですがこれは今騒いでいる汚染水騒動の核心を突く記事と思うのであります。
経産省は2011年12月の時点では、原子炉の冷却費用や賠償金を少なくとも5.8兆円と試算。その3年後には想定額を、総額11兆円に改めていた。
20兆円超のかなりの部分を、約8兆円と想定される賠償金が占める。次に除染費用が約4~5兆円、汚染土を保管する中間貯蔵施設の整備に1.1兆円などと想定されている。賠償金は従来想定の約5割増。除染費用もほぼ倍増する想定だ。
まっ、滅多なことは言いますまいが、要するに福一は放っておいてもどーなるものでも無く、東北地方や福島県なんて問題では無く日本国民に遍く伸し掛かる負担なんであります。
で、汚染水の放流に当たって福島と宮城の漁協と漁民が懸念しているのが「風評被害」なんですが、これは気持ちの問題でして実態の無い幽霊であります。
姿が見えれば捕縛もできましょうがお化けや幽霊では捉えようも無いわけでして福一原発本体の解体よりもはるかに厄介だと思うんであります。
いや、私の気持ちとしては、ここは国民一丸となって日本の国難を乗り越えるために福島産の物を食ってくれ、と言いたいわけですが、まっ、いいでしょう。
まぁ気持ちの問題ですから食べたく無い人はそれで良いので、全国放送のテレビのインタビューに答えて「子供のことを考えると手が出せません」なんてことは言わないで欲しいと思うんであります。
あれです、安全かどうかお前にわかるのか、と問われると国や研究機関が発表するのを信じるしか無いんですけれども、逆にいえば疑う根拠も無いわけであります。
BBCの記事で読み応えのあるものを見つけました ↓
あれです、福一のことを考える時自分の脳裏に浮かぶのは昭和の時代の公害であります。
あの時代の国は厚顔と言うより凶悪でして公害訴訟に対して因果関係の立証と、言ってみれば悪魔の証明的なことを求めたわけであります。
さらに追い討ちをかけているのが薬害エイズ問題でありまして、この時も厚労省は逃げの体勢だったわけで、過去を振り返れば国の言うことを信じろと言う方が無理なのであります。
しかし、福一原発は東電と政府で責任のなすり合いはありましたが被害者の立場は揺るがず明白なのが救いであります。
と、言うことで、避けては通れない福一の問題であれば、金で済む話はそれで済まし、日本国民は風評のお化けが出ないようにと、積極的にならずとも幽霊を見たと言わないように、と、そんな感じでなんとか乗り切れないものでありましょうか?
えっ ? 少しくどかったですか?
いや、出来の悪い頭で自分なりに捻ったんですけれども、そーですか、まっ、いいでしょう。