いや、遠くには行け無い雰囲気といいますか、東京都の緑の狸オババなどは東京に来んじゃねぇぞ、とまで宣いやがりましたからね、あそこは怖くて迂闊に近寄れません。
かと言って近場の隣県は行き尽くした感が否めず、はっきり言って手詰まりであります。
あれ、COVID-19以前ってのは夢のようでありましたね。
仙台空港から台北経由でセブまでの往復運賃が3万円から高くても4万でしたから、時給824円と宮城県の最低賃金で働くバイトのジジイでも飲まず食わずで半年も節約したら海外旅行に行けたわけです。
あれ、もはや夏ムード満点の沖縄なんてドーなんだろうと調べたら、飛行機賃はLCCで台湾に行くより少し高い程度なんですが現地での経費がやっぱし日本国でしてそれなりなんであります。
そっかぁ、低所得者には少し無理だなと言うことで落胆しつつも諦めきれずに鬱々としていた次第であります。
それは昨夜のことでありました。
皆様はテレビに出て来る辛坊治郎さんはご存知ですか?
あの人、単独無寄港でアメリカを目指してヨットで出掛けたんですね。
で、昨夜は銚子の沖合南東130キロの辺りに居たんですが、一昨日あたりから海は大時化でして風速30メートルくらいと言われていたわけです。
で、それくらいの風だと波の高さも5-6メートルかな、キャビンで転がって耐えるしか無いな、なんて気の毒に思って居たわけであります。
そこでふと気になったのが、こんな日に太平洋フェリーは運行しているんだろうか、でありました。
太平洋フェリーってのは名古屋港から仙台港を経由して苫小牧港まで運行している大型のフェリーであります。
船は大きくそこそこ豪華だし、船内レストランの食事もまずまず美味しく、乗れば楽しく快適な船旅が約束される・・・と、まぁ、船が嫌いだとドーにもなりませんけど。
で、私ゃ仙台を起点にバイクや軽トラを積んで北海道や名古屋へ数回出掛けていまして勝手知ったる太平洋フェリー・・・要するに大好きなのであります。
そんなわけで運行してるんだろうか、で太平洋フェリーのページを開くと、なんて事でありましょうか、大時化の噂をよそに普通に運行しているではありませんか。
いやいや、時化なんてのは大型船にとって大した問題では無いわけですが、今のご時世とくれば問題はコロナであります。
で、つらつらとホームページを見て行くといつもと変わらぬ平常運行なのであります。
私ゃへぇ〜と驚きつつ自然の流れとして空席情報なども確認したんですが、すると4月19日の名古屋行き「きそ」のB寝台が空いているわけであります。
そっかぁ、名古屋までのフェリーが空いているのか、と虚ろな思考の中で反芻していた自分なんですが、その時私の指は動いたらしく、気がつけば「予約完了」のメールが届いていたわけであります。
うーむ、インターネット予約や買い物ってのは恐ろしいモノだとしみじみ思うわけですが、指が動いてポチっとしたらそれで全ては完了であります。
まっ、予約完了だけでは乗船できませんで、その後は乗船名簿の記入とクレカでのお支払いを済ませて完結なんですが、問題はそんな事では無いのであります。
いや、あなた、日本列島はコロナの真っ只中でして仙台ナンバーのバイクが中部地方や罷り間違って足を伸ばして四国なんて入り込んだら非常識な輩として叩き出されやし無いかと危惧するわけであります。
まっ、開き直って言うと、載せるって言うから銭出して乗ったんだから俺は悪く無い、と言うのが本心なんですけれどもね。
さて、問題はそんな事では無いのであります。
名古屋から先、何も考えてい無いわけでして、俺はどこへ行きたいんだ、と自問自答しているところであります。
あれです、取り立てて行きたいところって無いんですよね。
で、銭が無いので名古屋から先は下道優先を予定しているんですが、紀伊半島を回って和歌山に出てフェリーで四国へでも行こうか、なんて思うわけですが帰り道を考えるとあんまし遠くに行くと金が掛かるし・・・。
そーだ、奈良から琵琶湖に抜けて穴太衆の石垣見物などは興味深いでありますが、名古屋に着く前に船の中で案を練ろうと思います。