顕正会、強引な勧誘で逮捕者が

一度だけ、宗教の勧誘に引っかかったことがある。

今から８年ぐらい前、自分がフリーターだったころ。
川口の印刷工場で日雇いのバイトをして、さて帰ろうとしたところ気安く
「ちょっとファミレスで食べていかない？」
と声をかけてきた男がいる。

日雇いのバイトで、仲間なんてできることはまずないのだが、そのときは
「たまにはいいかぁ」
と思って誘いに乗ってしまったのだった。

ファミレスに入ってみれば、すでに男の「友達」と称する自分よりも数歳年上と思われるスーツ姿の男が待っていて、３人で話すことになった。
話は自然に、いや強引に宗教の話。
で、自分たちが入っている顕正会は世の中で唯一の正しい宗教であり、他仏教、キリスト教、イスラム教は皆邪教であり、邪教に入っている人は体のどこかに悪い腫瘍みたいなものができて苦しんで死ぬ。
顕正会に入っていれば苦しまずに安らかに最後を迎えることができる。
顕正会に入っていた人のお骨は白くて、ふっくらと焼ける。

そんな話を延々聞かされ、夜の８時だというのに板橋のときわ台にある支部に今から行こうとしつこく言われたが、自分は
「じゃあ外国人は皆邪教で苦しんで死ぬんだな。お前ら国粋主義者か？」
ぐらいのことを言って強引に帰った記憶がある。

あれから顕正会のことなんてすっかり忘れていたが、強引な勧誘活動は今でも続いているようで、１１日に強要容疑で顕正会員３人が逮捕、本部が家宅捜索を受けたという。

逮捕されたのは１９歳から３０歳までの男。勧誘を受けたのは２０歳の大学生とのこと。
自分は顕正会のターゲットとする年齢からは外れたのかなと思って安心したが（笑）宗教のしの字も知らない若造を狙った顕正会の「商法」は相変わらずなんだなと思った。
あの時、妙に目がまっすぐだった彼らは今頃何をしているのだろうか。

自分はあれからサグラダファミリアとか、金閣寺とか、世界各地の邪教の施設をいっぱい見て、とても楽しい思い出を作ることができたけどね（更笑）