田無の万華鏡 (旧名田無の日記帳)

西武新宿線の急行が鈍行になってしまう街、井口資仁を生んだ街、田無に住んでるカオスな人が野球について語るブログ。

フランス移民暴動から1年が経ち

2006-10-30 01:20:04 | その他
もう1ヶ月前のことになろうとしているが、パリへ凱旋門賞を見に行ったときのこと。

12時間かけてたどり着いたシャルルドゴール空港から中心部まではバスか電車で30分ほどかかる。
ガイドブックには、電車は普通の通勤電車しかなく、しかも治安の悪い地区を走るのでバスの利用を薦めると書いてあったが、男一人旅でもあり、そして宿泊するホテルへの便もよかったことから電車を選んだ。

電車は半地下の空港駅を出て、森の中を抜け、郊外の小さな駅にひとつずつ止まっていった。
駅に止まるごとに、大勢の客が乗ってくる。
半分近くは黒人、あとはアジア系で、いわゆる「フランス人」と思われる人は全体の3割ぐらいか。

ただ車窓から見る限り、沿線には庭付き一戸建てが並び、緑も多く、「これなら東京の方がよっぽど質の悪い住宅街じゃん」なんて思ったりもした。

そんなパリの郊外、俗に言う「バンリュー」だが、内情は暴動が起きた1年前とは差ほど変わってはいないようで、未だにバス焼き打ちなどが横行しているという。

人種差別の問題、そして地域間格差。
遠くの国に住む人間の勝手な意見で書かせてもらうと、その人の能力や土地そのものよりも、人々の中に染み付いている「意識」が一番の問題なのではないかと思う。
だからこそ、この問題の解決を非常に困難にしているのではないかとも思う。

正直、問題が解決するのは5年や10年という単位ではなく、次世代になるのではないかと思うが、若者が就職できないのなら、就職先の進路が保障されるような専門教育の体制を整えるとか、交通が不便なら西東京市のはなバスのような住宅地にワンコインで乗れるバスをこまめに走らせるなど、地道にいろいろな事を実行することによって、空港と中心部を結ぶ路線からそう遠くないらしい移民暴動の震源地とされるクリシー・ス・ボアを始めとした「バンリュー」が住んでいる人の誇りになれるような街に生まれ変わることを願うのみである。

仏、車両277台放火 暴動1年若者ら47人逮捕 警官6人けが(西日本新聞) - goo ニュース
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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TB (50歳のフランス)
2006-10-30 05:25:03
TBありがとうございました。

凱旋門賞についても載せていますので、時間のあるときにでも、ご笑覧ください。
返信する
いえいえこちらこそ (右打ち職人)
2006-10-30 11:37:51
いきなりお邪魔してすみませんでした。

凱旋門賞、シャンパンメーカーのブースが出てたんですか。

馬券を買うのに必死+フランス語が読めずにわかりませんでした(笑)



今後ともちょくちょくお邪魔させていただこうかと思ってますので、よろしくお願いいたします
返信する

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