同志社大学の町家講義のときも「こういう感じだったなあ」と思い出しながら話していた。参加されている方々が食や教育、環境や芸術を自分たちの視点で見直し自分たちの手で創る作業を丁寧にやっておられる方が多かった。熊本の98市町村時代、県内を回っていた頃にそういう地道な活動をされている方々の取材をよくしていた。皆さん、本当に小さな集まりだがビジョンは大きかった。今、どうされているだろう?しかし、京都で出会った皆さんのお話を伺いながらきっと熊本のあの方々も元気にやっておられるだろうと感じた。この方々を応援することもテーマだった。市町村の地域作りから始まったが、やっとある種、都市部で生活をきちんと見つめておられる「生活者」の方々と出会えてきたことがうれしい。
私のビジョンとしてはまず過疎地域の課題を真芯で捉え、解決する方向を見つけ具体的な解決策を実践するには都市部の自律する生活者との連携が欠かせないと見ていた。また、テレビ番組のほうもそういう人たちの出会いの場が必要だと考えていた。町家でお会いした女性のひとりは美術館を一人一人が与えられた価値ではなく自分たちで考え自ら生み出していく場としての箱と捉えているというようなことを言われていた。巨匠やブランドだからということに惑わされずに自らが産むという住民ディレクター精神と共感する発想だった。また、学生の一人は京都市内の商店街で「まちかど放送局」を始めている。課題は多いが、大いに期待したいチャレンジだ。
少し前に紹介した熊本市の住民ディレクターの草分け的番組「使えるテレビ」も今、美術が専門だった園田君にチーフディレクターを任せてからアート的な感覚が入ってきた。ただアートが入ったのではなく、生活空間の空気をそのまま包み込みながら気持ちよいテレビ画面を作り出しつつある。13年目を迎えていまだに実験番組だが、この実験はそろそろ新しい何かを生み出しそうだ。京都とともつながって行きそうだ。
(写真:熊本市内で放送中の「使えるテレビ」)
最新の画像もっと見る
最近の「Weblog」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- 官兵衛で國創り(14)
- 「軍師官兵衛」で國創り(28)
- 朝倉だんだん協議会(5)
- 山武住民ディレクター(2)
- 山武住民ディレクター(0)
- 愛南町リポーターズ(3)
- あぐっと!村(16)
- 東日本のいま(38)
- 八百万人(46)
- 住民ディレクター(91)
- 東日本巨大地震(39)
- ねんぷにやっぺし(1)
- NHK(3)
- 「花燃ゆ」追走番組(16)
- 地方創生(14)
- 真田丸追走番組(1)
- 知山知水(2)
- 住民ディレクター物語(0)
- 住民ディレクター物語(2)
- ドラマ爆発!!(7)
- 生きる(2)
- 被災3年これから(1)
- 被災3年(5)
- あれから25年(2)
- テレビ70歳(4)
- ふらっと九州☆東峰村(4)
- テレビ書紀(10)
- とうほうTV(460)
- 東峰村物語(5)
- 東峰村生活(17)
- 佐用町・水害乗り越え(12)
- プリズムの仕事(55)
- NPOくまもと未来(29)
- 岸本 晃の風呂敷(96)
- 全国の住民ディレクター(33)
- プロフィール(28)
- 人吉球磨(3)
- 実戦。起業家養成(1)
- 杉並・J:COM番組制作(3)
- Weblog(494)
- 地方の時代映像祭(10)
バックナンバー
2022年
2021年
人気記事