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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

「心」の流通、マーケットを創造 What’s Happen 東峰村(14) 

「必要から始めたらこうなった」。
メディアカフェオープンイベントのキャッチコピーです。
メインテーマは「ITは村を救えるか?」

東峰村の今回の成功はこの二つの言葉が核になってすすめられたからだと思います。約3年前?一人の村の女性が村にブロードバンド環境がないことを知事に直訴したところから今回の一連の動きは始まりました。http://www.nikkeidigitalcore.jp/archives/2009/02/post_187.html

現在、メディアカフェで村民のパソコン教室を支えるそんみん塾の女性です。この声に対して福岡県が支援に乗り出して、ITを活用するいくつかの手法が慶応大学の応援で取り入れられました。その結果、ADSLが公設民営というカタチで整備されたのが東峰村の現況です。

途中経過で国や福岡県のITに絡む事業が提案されたり、応募したりしましたがいつも村の姿勢の根底にあったのは「必要から始める」「身幅を越えない規模(のちのち継続できるコスト負担)」「村民、役場に無理(過剰負担)がない」などでした。20年前から地域づくりに関わっていつも考えるのは応援する側がついつい力が入ってしまい、地域の適正規模を超えた提案をしたり、実際作ってしまうことです。(勿論わたしにも苦い経験はいっぱいあります)

何故こういうことになるか?応援する側が地域の現状を正確に把握してないことに原因があります。外から見ているとついつい過剰評価しがちです。実際は応援する側も生活する中で一日一日で変化する速度が集団になればなるほどいかに時間がかかるか知っているはずですが、他者のこととなるとこの視点を見失います。

応援する側は月に1度とか2ヶ月に1度訪問する程度ですが、その訪問した日は村人にとっては参観日のようなものです。ゲストが来るので走り回って人を集め、頼み込んで役割を決め、無理に無理を重ねてその日を迎えます。

終了すると同時にしばらくは休憩・・・、となるのが村の日常です。確かに必要なことではあるけれど、その日一日に集約して動いてしまっているのでこの形は継続できないのです。継続するにはゆるやかなゆるやかなスケジュールと人の集まり方が必要です。

メディアカフェが完成した意味はここにあります。月に一度、皆が集まる日を決めて一斉に!・・、というのではなく、時間のあるときに集まれる人が集まり、その時間も自由に使える環境。これが必要です。村でバーチャルカフェと呼ぶ地域SNSのトーホーは実際には集まらなくてもバーチャルで集まる場として必要でした。

田舎だからしょっちゅう集まり時間はいくらでもあるでしょう、・・というのは大間違い!都会以上に忙しいのが今の田舎です。バーチャルが必要なのです。しかもたまにリアル=顔をあわせる時間も必要です。農林業や商工会では農作物や商品が売れることが必要です。しかし、多くの村民は楽天やヤフーで売れるほどの量は必要としてません。求められても数に限りあるのです。ここにも適正規模、身幅にあった大きさという輪郭があります。

不作のときは、「わけあり作物(キズがあるトマトやリンゴ)」でも喜んで買ってくれる人たちや、焼き物の使い方のアイデアをくれる都市のハイセンスは必要です。しかも偉ぶって説教するのではなく、暮らしの中からの発見を一緒に語り合うことができる人や家族です。

プレゼントにはそういう関係性を創るための実験という発想で臨みましたので、当選された方々と提供いただいた方々との交流がこのイベントプレゼントからも始まる・・・、と予想しています。「必要」を創造することが本当のマーケットを作ることになると思います。このマーケットで流通するのは「心」です。

今回のメディアカフェ、大きく全体を指すIT劇場はこういう人たちとの交流を深めコミュニケーションを深め、村民だけがメリットを受けるのでもなく、外部の人たちへも村で提供できるメリットを交換、協働、切磋琢磨するための新しいテレビ局です。

参加していただいた方々から多くの反響があっていますが、きっとこの感じがそれぞれに必要なこととして伝わっていったとおもいます。

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