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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

町を元気にする!ビデオを持てない住民ディレクター

一年のうちNPOくまもと未来の理事長を意識する日が近づいてきた。決算と総会の打ち合わせを副理事長澤さんと(写真真ん中)事務局長吉村さん(左)、事務担当の岩木さん(右)の4人で打ち合わせた。
 いつも話は総会よりも近況が主で、吉村さんの参院選挙の話を聞いていると、次回の衆院解散選挙は吉村さんが経営する「すみっこの台所」(プリズムTVをご覧ください)を臨時スタジオにして選挙速報をすると面白いなあ、と思った。いつも仲の良いお仲間が、それぞれ○○派の誰れを支持とか、◇◇派の何とかさんの情報をコーヒーを飲みながらやっているらしい。そのうちに○○派と◇◇派の主婦たちが情報交換をして、票読みをしている!!まさに「政治は台所から」だ。この皆さんに出ていただき、開票速報を見ながら、吉村さんが解説をするという選挙番組は結構支持を得るのではないだろうか?各局の記者が新聞で読んだような解説ばかりやっている中で、この「すみっこ解説」はまったくオリジナルだ。主婦の生活という視点が見事に肌に伝わってくる。
 すみっこの台所は吉村さんが1年前に経営に乗り出した合志市の文化施設ヴィーブルにある食堂。コミュニティビジネスと言っていいと思うが、地域のお仲間の田畑でとれる米や野菜を使い、また店もお仲間が交代で手伝ってくれている。文化施設なのでNPOやサークルが食事、コーヒーにと集まってくれるので何とか経営が成り立っているらしいが、意外なことがわかってきた。
 もともと吉村さんはくまもと未来国体に参加した古株の住民ディレクターで、センスもどちらかというと住民プロデューサー。食堂経営も顔が広い吉村さんからするとそんなに難しくない、むしろ食堂を情報発信基地にして大いにフィーバーしようと考えていた節がある。私もそんな彼女の狙いを察知して、これも古株の住民ディレクター番組「使えるTV」(熊本市内のCATVの番組、プリズム制作・著作)をすみっこの台所で収録することにした。
 当初は、吉村さんも厨房仕事の合間にカメラとマイクを取り出し、昼食を終わった仲間や、3時のコーヒーを終えた住民の人に「そのまま」インタビューして取材してしまうなど非常にユニークで効率よく、これぞ住民ディレクターの放送局というものを始めていた。(プリズムTV参照)しかし、最近は経営に専念せざるを得ない状況が続き、カメラを取り出しているゆとりがないそうだ。
 ひとつにはコミュニティビジネスが抱える共通の課題だろうと思うが、経営者の吉村さん以外の皆さんはボランティア活動でやっているので(もちろん謝礼はあるが)、経営とその周囲のことは全部吉村さんがやらなければならないという現実がある。畢竟、カメラを持つゆとりがなくなり、あれほどの住民ディレクターも今は誰か撮ってくれる人がほしいと話している。
 当事者意識が必要な住民ディレクターから、当事者のど真ん中に入ってしまった状況だが、こんな話もあった。最近、以前に比べると野菜やガソリンの値上げが即、経営に直結するので政治や社会の問題がスピーディーに響く。これもとても大事なことで、国体時は主婦をしていて町のお仲間を取材して回っていた吉村さんからすると、180度の大転換だ。
 私は、ファミレスで宇治金時を食べながら、淡々と語る吉村さんの話を聞いていて、この10年の吉村さんの人生のプロセスをぜひ全国の皆さんに伝えたいという衝動が抑えきれなかった。熊本は山江村に始まり、この国体の皆さんが住民ディレクターの大きな推進力になってくれていた。全国に広がるにつれ、今こそ生きることに迷い、悩む多くの方々に「熊本ツアー」に来ていただき、まさに地域の中で自分の力を発揮している人々の逞しい生き方に直に触れていただきたいと思う。ビデオカメラをもたない住民ディレクター、いや、「もてない住民ディレクター」が急激に増えている!地域が元気になる兆しを感じる。
 スタートの時から言ってきた「ビデオをもたない住民ディレクターもあり」という最先端モデルが吉村さんかもしれない。最初からビデオをあまり持たない!?山江村の農家松本さんとは違い、ばりばりビデオを撮っていた吉村さんが持てなくなった意味は大きい。
 もう一人の古株住民ディレクターでNPOの副理事長の澤啓子さんも、いっぱい話はあるが、またの機会にお伝えする。

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