よしだルーム

吉田政勝の文学的な日々

本気をすてて釣りを楽しむ

2016-04-30 09:01:03 | 日記

 魚釣りは、楽しいことだが、魚を生かし殺す権利をもっている。
囲碁は上品な遊びだが、勝負を争う心を動かす。
してみると、何事かを喜ぶよりも、何もしない方が気楽である。

「菜根譚」より。

 釣り人仲間と同行すると、実にそれぞれの釣り人の個性が見えてくる。
大物狙い、数を釣りあげたい人・・・。
私はカメラで花を撮ったり、川縁の山菜を採ったりする邪道釣り人だ。
ま、そこそこ釣れればいい。渓谷美を見ながら川を歩き、お菓子を口にして、
快い疲労をおぼえて満足である。


 だから、私はヤマメが10匹でも30匹でも心はあまり動かない。仲間と競って釣る人がいる。良いポイントを求めて先に急ぐ釣り人もいる。私は「まだ、ここにヤマベがいるよ」と初心者に場所をゆずる。もし、先にいって釣っても、後から来る人のために、相当捕りこぼしてくる。笑~。この場合の「適当人間」の私が好きである。

 本気を隠しながら、趣味などは競う心を避けて楽しんでいる。「わたしは仕事ができる」と誇示する人がいるが、能力が伴わないと難しい仕事はこなせない。他の人にやらせたり、他人の仕事を盗んでくるのはうまくやっても、当人の仕事とは言い難い。自分の仕事は完ぺきを目指してやる。本を出版するときも、新聞記事を書くときも、数字や名前を絶対に間違えない。・・・しかし、趣味は本気をすてて楽しむ。これが私主義ですね。