よしだルーム

吉田政勝の文学的な日々

晩成社の事業

2015-05-06 08:39:22 | 日記

静岡県伊豆大沢(現松崎町)で結成された北海道開拓団「晩成社」は依田勉三に率いられ明治16年に下帯広に入地した、だが、小作人はマラリアにかかり寝込み、バッタの群れに作物は食われ、困難な開拓事業がつづいた。

同志の鈴木銃太郎と渡辺勝はシブサラ(芽室)開墾をし、依田勉三はオイカマナイ(大樹)で牧場事業を展開した。育った牛を函館に移動し、肉店を開業した。函館に5年間住んだが、肉店業績は不振で撤退して、オイカマナイに戻ってきた。

「流転・依田勉三と晩成社の人々」は明治31年までの依田勉三の歩みを記している。小説や映画に描かれた「勉三像」とは少し異なっているが。むしろ史実にそって描くと、開拓事業に悩み、病身をおして薬を用いての困難ぶりが浮上した。
今までの小説(映画)は「帯広開拓の祖」という主眼で勉三の「函館時代」が割愛されていた。その函館で、勉三とリクが別れ、後妻サヨと出会った地であった。サヨとの間に嫡男「千世」が生まれたが2ケ月で病死した。苦悩し、占いに出向く繊細な勉三が描かれている

話題の本・「流転・依田勉三と晩成社の人々」

著者・吉田政勝 
モレウ書房発行、新書判、198ページ、本文11ポ(大きめの活字)と好評。

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