ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

やっぱり、なのか北朝鮮

2019-05-06 11:12:04 | 日記
きのう北朝鮮が発射した「飛翔体」は、高性能の新型ミサイルだったようだ。専門家の分析では、「ロシア軍の短距離弾道ミサイル『イスカンデル』を忠実にコピーしたもの」だという。このミサイルは、(液体燃料を使う)従来のスカッド・ミサイルとは違い、固体燃料を使うので、「発射に要する時間が大幅に短くなり、発射前の撃破が著しく困難になる」だけでなく、とりわけ高性能の「精密誘導能力を持っている」というのだ。

北朝鮮がこんな高性能のミサイルを開発・実用化していたとは、「やっぱりなあ・・・」どころの話ではなく、なんとも驚くべきことだが、考えてみれば、このびっくりポンの意外性こそ、この国のお家芸ともいえ、そこまで含めて考えれば今回の(ミサイル発射の)デモンストレーションも、「やっぱりなあ!」と言えるものである。

それはともかく、その狙いは何なのか。「我が国を甘く見ると、痛い目を見るぜ」と、アメリカに対して穴(けつ)をまくった格好だが、それだけだろうか。きのう北朝鮮が見せつけた新型ミサイルが「短距離」の弾道ミサイルだった点に、私は注目した。このミサイルは、高性能ではあるものの、日本には届かず、アメリカにも届かないのだ。ここには、金正恩の計算ずくのメッセージが込められていると見なければならない。「我が国は、アメリカとも、日本とも、ドンパチするつもりはないのだぜ。協議に応じる気がないわけではないから、そこのところはよろしく」ということだろう。私はそう読んだ。

次のような報道がある。
「北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が2月末にベトナムで開かれた米朝首脳再会談で、拉致問題に言及していたことが分かった。『日朝間の懸案として日本人拉致問題があるのは分かっている。いずれ安倍晋三首相とも会う』とトランプ米大統領に語っていた。トランプ氏はこのやりとりを首相に伝えている。複数の日本政府関係者が5日、明らかにした。」
                    (共同通信5月5日)

この情報は、当然、安倍首相にも伝わっている。「条件をつけずに金委員長と会い、率直に、また虚心坦懐に話し合ってみたい」と安倍首相が前向きの姿勢を見せるのは、そういう背景があるからである。

きのう北朝鮮が発射した短距離弾道ミサイルは、こうした安倍首相を歓迎する、北朝鮮の打ち上げ花火だったのかも知れない。ただし、ここから先はご用心ーーというのは、本ブログできのう書いた通りである。そう、ご用心、くれぐれもご用心!
コメント
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