盛り上がりに欠ける早慶決勝戦

何となく盛り上がりに欠ける早慶決勝戦に感じるのは私だけでしょうか？
関東学院に勝ちあがった決勝進出ではなかったという事も影響しているのでしょうか。それとも決勝進出で、もう慶応が満足してしまったのでしょうか？
早稲田一強と言われ、早稲田が勝つことが既成の事実になってしまっているからでしょう。マスコミもさっぱり盛り上がりませんね。
林監督の「慶応が勝つ確立８５％」発言に対する早稲田権丈主将の「慶応をガタガタにする」とか「慶応にラグビーというものを教えてやる」的な発言が出ているが、彼は恐らく早慶戦を盛り上げるつもりで行った発言だと思うが、なぜかしらけてしまったんだよね。

それはあまりにも早慶の土俵が違うから。早稲田は、絶対勝てるチームを作るためにラグビー部を経営戦略として運営している。特特という完全な無差別推薦入学制度。アディダスとの提携による３０００万円の運営資金の導入。
選手が学費を払うという部分ではプロではないが、３０００万円の運営資金をもらっている段階でセミプロではないか。
慶応には、慶応に進学したくても経済的理由で進学できない選手がいる。慶応の収入源は、大学対抗戦や大学選手権の入場料の一部、大学の補助、そしてＯＢ、父兄の寄付金である。とても３０００万円には対抗できない。
早稲田にも、尾道高校の福留君が経済的理由で進学をあきらめたという記事が載っていたが、本当は違うと思う。特特の枠が３人しかないから。今年の特特は実力というより縁故に近い。土屋は父親が早稲田のラグビー部出身、横谷は兄が早稲田ラグビー部。五郎丸や豊田のような段違いの強さは持っていない。
福留君は恐らく特特でなければ早稲田には入れなかったのだろう。なぜなら早稲田には豊富な資金があるから、何とでもなるはずだ。
そういう早稲田の置かれた立場を理解した上での権丈発言なら許せるが、どうも自分の立場がわかっていないようだ。
今の早稲田から五郎丸、豊田、畠山を抜けば普通のチームじゃないか。
帝京戦で図らずも、その姿が実証されてしまった。
絶対だったはずのチームの実像は・・・・・・たいした事ないな。間違いなくプロ野球で言えば巨人の立場だ。どんどん観客が離れていく。選手を集めれば集めるほど人気が落ちていく。
まさに大学ラグビーは人気凋落のスパイラルにはまってしまった。
そこに関東学院の不祥事が拍車をかけた。

本当なら大騒ぎのはずの早慶決戦。もちろん両校には死力を尽くして戦って欲しいが、何だか権丈発言で白けてしまった。
ここは一つ慶応に意地を見せてもらおう。そして結果として記憶に残るような早慶戦を戦ってもらいたい。慶応の選手諸君には是非頑張って欲しい。