陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

☆シルバー世代のための映画 その3☆

2011-09-18 | 映画──社会派・青春・恋愛
敬老の日の映画特集もはや三年目。
第一回(シルバー世代のための映画)、第二回(シルバー世代のための映画 その2)につづきまして、今年もすてきな御年寄りが活躍する作品を紹介します。


「最高の人生の見つけ方」
孤独な大富豪と、夢を諦めていた修理工。人生の終わりを最高にするために旅に出た二人の友情。ジャック・ニコルソン&モーガン・フリーマンの二大競演。

「イエスマン ”YES”は人生のパスワード」
まずは人生に降りかかるあれこれを肯定することからはじめよう。ジム・キャリー主演の荒唐無稽だけれど感動できるコメディ。カリスマ老教祖様、存在感ありすぎです。

「リトル・ミス・サンシャイン」
人生の勝利者を目指して、ワゴン車はひたすら走る。ミスコンに出場する女の子と、風変わりな一家の野望と挫折をめぐるホームドラマ。 コカイン中毒でちょい悪爺さんなんだけど、人生の酸いも甘いも知っている祖父の言い分はあたってるかも。

「日の名残り」
アンソニー・ホプキンス主演。名門に仕える堅気の執事と、女中頭との淡いロマンス。 原作はカズオ・イシグロの同名小説。

「ジョー・ブラックをよろしく」
アンソニー・ホプキンス&ブラッド・ピット二大競演。死神と死期の迫った老紳士がつむぐ、愛と友情のヒューマンドラマ。 劇場公開当時はかなり話題になりましたよね。

「ニュー・シネマ・パラダイス」その2
映画ファンにこよなく愛される名作中の名作を、デジタルリマスター版にて再視聴。映画の盛衰とともに過ごした少年と老技師との交流を描く。

「ミリオンダラー・ベイビー」
クリント・イーストウッド主演・監督作品。貧困から抜けだすため闘いつづける女性ボクサーと、孤独な老トレーナーとの師弟を超えた絆。

「博士の異常な愛情」
こんな老博士はまったくもって嫌だ! 鬼才スタンリー・キューブリックが贈る、核戦争の恐怖に迫ったブラックコメディ。

「地獄の黙示録」
裏切り者の暗殺司令に動いた将校は見た、アメリカの欺瞞を。フランシス・コッポラがベトナム戦争の真相を鋭くえぐった戦争ドラマ。 マーロン・ブランド演じる老いの見えはじめた大佐、何とも異様な存在感を放っております。

「サクリファイス」
アンドレイ・タルコフスキー監督の遺作。核戦争で破滅した世界をすくう、老境の父親の奇跡を暗示的に描く。

「ウォルター少年と、夏の休日」
こころ優しい少年が預けられたのは、人間嫌いの不良おじさん(というより、おじいさんといっていい)二人。信じることの大切さを説く感動作。

「チャーリーとチョコレート工場」
チャーリーは世界じゅうのチョコよりも、大事なものを手に入れました。ティム・バートンプロデュース、ジョニー・デップ主演の感動作。貧しい家庭ながらも、まっすぐすなおに孫を育てたおじいちゃんがいいですよね。

「連合艦隊司令長官 山本五十六」
三船敏郎主演。反戦を唱えながらも、太平洋戦争海戦を指揮した海軍の勇将山本五十六の真実。「機動戦士ガンダム」のシャア役で知られるあの声優が脇役で出演していたりして。

「アバウト・シュミット」
ジャック・ニコルソン主演。定年退職した男が、不満の多い日常にわずかな幸福を見出すドラマ。

「海を飛ぶ夢」
全身不随の男は、海を飛んでいく夢をみる。尊厳死を扱ったヒューマンドラマ。

「フォーエヴァー・ヤング」
メル・ギブソン主演。半世紀後にめざめた男の純愛物語。

「チップス先生さようなら」(1939)
イギリスの古きよき全寮制男子校が舞台。激動の時代を駆け抜けた名物先生の人生。

「蝶の舌」
老教師は少年に自然の美しさを教え、愛と自由の尊さを説いた、しかし…。スペイン内戦に翻弄される一家と教師の絆。ルイ・マル監督作の「さよなら子供たち」を思わせるような淋しさとほろ苦さとがどっと押し寄せるラスト。

「宮廷画家ゴヤは見た」
動乱の十八世紀スペイン。宮廷画家として名声をきわめたゴヤ老人は見た、彼が描いた男と女たちの栄光と挫折を。

「屋根の上のバイオリン弾き」
伝統と革新に揺れて、離ればなれになってしまうユダヤ人一家を描くミュージカル映画。フィギュアスケートGPシリーズ中国杯2010の銀メダリスト、鈴木明子選手のフリー課題曲。

「ガンジー」
インド独立の父、人類の良心と呼ばれた男マハトマ・ガンジーの伝記映画。

「崖の上のポニョ」
これぞ現代版人魚姫。港町の崖の上で暮らす男の子、半魚人の女の子と出会う。話題作のジプリアニメだけど、ジプリブランドの愛好者以外には期待はずれかも。老人介護問題に向かわせたいために老人ホームを舞台にしたのでしょうが、メルヘンな雰囲気と合わないような。

「風の谷のナウシカ」
宮崎アニメの原点。病に冒された森の住人をすくう少女の奇跡。ナウシカのお守り役のおじいさんたち、強者ですね。

とくに意図してそうなったわけではありませんが、今年は老紳士の登場するお話ばかりに偏っていました。年老いた女性は、お伽話からしてたいがい悪女のイメージなんですよね…。


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