陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「ジョー・ブラックをよろしく」

2011-09-10 | 映画──社会派・青春・恋愛
死神だか、天使だか、超能力者だかが人間界に舞い降りて、暮らしになじもうとして騒動を起こしたり、恋をしたりなんてことはよくある話。
アンソニー・ホプキンス&ブラッド・ピット二大競演で話題になった、1998年の映画「ジョー・ブラックをよろしく」は、人間の男と死神のお話。ただし、ずいぶんと男前な死神です。

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大富豪のビル・パリッシュの元に、死神と称する男が現れた。
死神はビルの恋愛論や人生観に興味を抱き、死期が迫るまでしばらく滞在し、人間界を観察したいと言い出す。
ジョー・ブラックと名乗った死神は、ビルの娘スーザンと恋におちる。ジョーが肉体を借りた青年はすでに事故死していてしかも、スーザンが惚れていた相手だった。

単に人間と人間ならざる者との悲恋を描いたものではないのが、ポイント。
ビルにやたらと急接近し、スーザンまで奪っていったジョーが許せない、部下のドリューが会社を乗っ取ろうとしていた。そのドリューに一泡吹かせるために、ジョーが打つ嘘がおもしろい。

スーザン恋しさのあまり、彼女まで天国に連れていこうとするジョーに対し、父親として人生の師として諭すビルの言葉が、味わい深いですね。「アトランティスのこころ」でもそうでしたが、人生体験豊富な穏やかな老紳士然としたアンソニー・ホプキンスだからこそ、似合う台詞といえるでしょうね。

ラストは、意外な結末でハッピーエンド。
パーティ会場で打ち上げ花火満開という、お約束な背景でしたが。死神とターゲットの男の友情ドラマが、いつのまにかよくあるラブロマンスに変わったのは解せないですが、ホプキンスの演技に含蓄があったので良し。
ただ、婚約者(野心のある男でしたけど)がいるのにカフェで会ったばかりの青年に口説かれて惹かれたり、その青年だと思っていたのが別人のように感じて冷めたりするスーザンは、すこしどうかとも思ったのですが(苦笑)

監督・製作はマーティン・ブレスト。
1934年の映画「明日なき抱擁」のリメイク作品。

(〇九年八月十九日)

ジョー・ブラックをよろしく(1998) - goo 映画


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