ようやく出張の山を越えた。
北部では雨模様だったけれど、緑がとてもきれいで、海も見れたし前回の真冬の北部出張に比べたら過酷ではなかった。
そして、金曜日は会社勤務で、そのあとが神楽岡歌会。会社の帰りだと18時前には会場に着く。すでにふたりが来ていて、少ししたら部屋の鍵が開いて机を並べたりした。
私が出したのはこんな歌。
・空に向きウルトラマンが飛ぶときの気合いのようなクシャミを放つ 藤田千鶴
発想は朝の地下鉄の改札口を出て、地下通路を歩いていたら、「シュワッチ!」という大きなくしゃみが聞こえてきて、「ウルトラマンが飛んだのかと思った」と思ったことから。歌にするときは自分がクシャミをしたかのように詠んでみたのだった。票数2票。でも大好きなNさんの票が入っていたのでウキvとなる。一首に通った力がある、意味がわかりすぎる、作られた動作、「飛ぶ」ではなくて「跳ぶ」だろう、というコメントをもらった。やっぱりな。作られた動作か。
初参加のひともふたりいて、雰囲気がいつもとは違って新鮮だった。歌もいろいろあって、批評も盛り上がった。今回は私の司会の回ではなかったので、コメントも言いたいことは全部言えてよかった。
「そんなふうに読めるかなぁ」とか「そんなにいじわるに読まなくても素直に読めばいいんじゃないか」とか、「深読み」とそうでない読みについて意見が交わされておもしろかった。
私のなかで、読みについてなんかちょっと筋力がついてきたように思えた瞬間が何度かあった。やはり長く歌会に出続けることは大事だ。
作者名発表のあと、隣のNさんが「藤田さんのうた、好きだわ」と言ってくださって、またうきうきした。実は会社を出る直前に若い職員に対してきつい物言いをしたのが気になって、落ち込んでいたのだったけど、歌会にでたら回復した。ありがたい場だ。
大雨の予報がでていたので飲み会には出ずに帰宅。