ずいぶん昔に、実家の隣のおばさんに誘われてヨガ合宿に参加したことがあった。
2泊3日だったけれど、心と身体によいことが次々と用意されているプログラムで、自分で好きなものを選択もできた。たとえば、清流での魚の手掴みというのはちょっと苦手っぽいので、森林浴のコースにするとか。そのときはなにげなく受けて帰ってきたのだけど、いま思えば、心と身体によいことというのは、「結果がすぐに見える」ということなんだな、ということかなと思う。あの夏の合宿から長い年月のあいだに少しずつ体得し、身に着けてきたことだ。
世の中が不安でいっぱいで、さらに不安になる情報が氾濫しているとき、今週やったのは鍋やピアノやトイレの手洗いボウルを磨くということだった。目に見えてきれいになっていく。やればやるほど成果があらわれる。それは心にとってとてもいい。
きのうは夫が予定していたカヌーツアーが中止になってしまったので、夫の実家へ行って、リビングダイニングを掃除した。先日、義母の三回忌の法事をしたときに、なにげなく冷蔵庫をあけてみたら、空っぽにしたはずなのに電源を切ったせいかカビがきていた。うう、見なかったことにしたい・・・と思いつつ、近々やらないといけない、と思っていた。
ちょうどいいじゃないか。やろうじゃないの。ついでに放置していた調味料とか保存食品の引き出しもやろう!! とスイッチがはいり、午前2時間、午後2時間かけて掃除した。冷蔵庫の引き出しをぜんぶはずして丸洗いし(夫が)、私が重曹スプレーで拭いていく。引き出しを外したあとのレールとかもくまなく拭く。
使いさしの調味料とか賞味期限のきれたもの(ほぼ99%はきれていた)をシンクにどぼどぼ流し、もうなにかわからない果実をつけたものとか、えんぴつの削りカスになったようなパン粉とか、じゃんじゃん処分する。プラごみ、燃えないごみ、燃えるごみがそれぞれ大きな袋(45リットル)1つずつできた。
そして、重曹と激おちくんを駆使して床を磨いた。 なんか達成感がある。 これが大事なのだ。
きょうはずっと気になっていたもじゃもじゃのアルメリアの株分けをした。1つの鉢にぎゅうぎゅうになっていて、春がきたから思い思いに伸びて、生きる気まんまんの茎には赤い筋が見えていた。「はやく広い場所に移して!」という叫びのような赤さ。よし、まかせて! やるわ!!
アルメリアの株分けは初めてだけど、ほかのものに比べると簡単。適当にぽきぽき折って土に挿す、という作業を繰り返す。1つの鉢から8つの鉢に植え替えた。鉢を並べて悦に入る。
ほかのことでもいい。草ひきとか、お料理とか、手や身体をうごかして集中しながらやる、すると視覚、触覚からあたたかいエネルギーが身体に満ちてくる、気がする。
来週、実家へ帰ったら、両親に草ひきを勧めてみよう。