ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

復活の日

2009年07月07日 | 映画(は行)
【1980年・日本】DVDで鑑賞(★★★★★)

小松左京の同名小説を映像化。
細菌兵器により、僅かな人間を残して死滅してしまった人類の姿を描くヒューマンドラマ。

1983年12月。英国原子力潜水艦ネレイド号が東京湾を進行していく。クルーたちは船外の空気を採取し、ビデオを搭載した小型観測器を打ち上げる。ネレイド号に乗り合わせていた地震予知学者の吉住周三(草刈正雄)は、死体で溢れかえった東京の無惨な姿を目の当たりにする。
1982年2月、東ドイツ。細菌学者のクラウゼ教授(ケン・ボーグ)は、新種のウイルスMM-88を陸軍細菌研究所から持ち出し、知り合いの細菌学者へ届けるようスパイに依頼する。そのMM-88は-10℃以上になると活動を開始し、ポリオとインフルエンダに取り付いて強力な毒性を発揮する細菌兵器だった。スパイはセスナ機でMM-88を運搬するが、事故でセスナ機は墜落してしまう。それ以来、奇妙な疫病が世界中で流行り始めた。ソ連では羊が集団で死亡し、イタリアでは乳幼児が次々と意識不明になっていった。この病気は"イタリアかぜ"と名付けられた。南極にある日本越冬隊の基地にも、この"イタリアかぜ"が世界で猛威を奮っているニュースが飛び込んでくる。この時点で中部アフリカは全滅。この基地に在住する隊員たち…吉住、中西隊長(夏木勲)、辰野保夫(渡瀬恒彦)、山内博士(千葉真一)、真沢隆司(森田健作)、松尾明正(永島敏行)は、通信が取れなくなった日本のことを心配していた。その頃の日本はワクチンを求める群衆が病院に殺到し、戒厳令が発令されるまでになっていた。死者は3000万人を越え、吉住のフィアンセだった浅見則子(多岐川裕美)がと詰める病院でも、医師たちが殺到する患者を不眠不休で診察し、戦場のような有様を見せていた。
1982年秋。南極大陸にいる863人の人間を残して、人類は死滅する…。




実は今原作を読んでいる途中なんですが、もう怖くて怖くて。
そして面白くて面白くて。
映画は中学生の頃に観て、おいおい泣いた記憶があるんですよね。
怖くて泣いたんです。
恐ろしくて泣いたんです。
まだ原作は途中なんだけど、たまらなく映画を観直したくなって鑑賞しました。

復活の日 予告編





いや~、何、この面白さは。
今観ても素晴らしすぎるの一言。
しかも監督は深作欣二だったのね。
これを観ちゃうと、この間公開されていた「感染列島」が如何に学芸会レベルだったか…。
何、あれでパンデミックなんて言ってるの?

原作はまだ途中だけど、MM-88が特定できず(原作では"チベットかぜ"という設定)、対応もままならないままに人類が滅んで行く様を丁寧に描いている。
映画ではその辺を割とさらっと流してはいるんだけど、それでも「感染列島」の数百倍は危機感を感じる事ができる描き方をしているのだ。
30年前の作品なのに、すごいなぁ。

各国の越冬基地にいたことで生き残った人々は、南極連邦政府を作り、この地で生きて行く決意を固めるが、地震予知学者の吉住はアメリカの東海岸で大規模な地震があることを発見する。
その地震自体は南極に何の被害ももたらさないが、核爆発並の地震が起こるとアメリカの自動防衛システム=ARSが作動し、ソ連へ核ミサイルを発射。
ミサイルが発射されれば、ソ連の報復システムも作動し、そのうちの一つが南極の米軍基地に降ることが判明する。
地震が起きる前にARSを解除しなければならない。
そこでホワイトハウスに詳しいカーター少佐(ボー・スペンソン)と吉住は、南極に残った人類を守るために、殺人ウイルスに満ちあふれたワシントンに向かう…。

もう台詞のひとつひとつがたまらんですな。
荒野をさすらう吉住が立ち寄った教会。
『あなたは何をしているんですか?』
朽ちて倒れたキリスト像に向かって、吐く吉住の想い。
くぅ~、たまらん!

この作品を今リメイクしても、イケメンばっかり起用するつまんない映画になっちゃうんだろうなぁ。

監督・脚本は深作欣二。


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