能率技師のメモ帳 中小企業診断士&社会保険労務士のワクワク広島ライフ

マネジメント理論を世のため人のために役立てるために・・・経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

GOOD WORKS!byコトラー 米国のソーシャルマーケティングの最新事情を学べる一冊

2015年01月31日 | 本と雑誌

「現代マーケティングの父」であるコトラー博士の著書ということで購入した一冊。

コトラー博士が提唱したソーシャルマーケティングの米国版事例集です。

日本からは、スバル(富士重工業)のケースが紹介されています。

 

GOOD WORKS!

フィリップ・コトラー、デビッド・ヘッセキエル、ナンシー・リー著

ハーバード社会起業家大会スタディプログラム研究会訳

東洋経済新報社 2200円+税

 

それにしても、よくもまあ、これだけのケースを集めたものだと感心した次第。

スターバックス社、ターゲット社、ジョンソンアンドジョンソン社、メイシーズ、ピアソン社、トムス社、クラフトフーズ社、サブウェイ社、リーバイス社、コカコーラ社、マイクロソフト社を始めとする50社以上の事例が紹介されています。

重要キーワードの一つが「コーズ」。

れは、「社会的な貢献を目的とする企業の主義主張」のこと。

コーズリレイテッド・マーケティング、コーズプロモーションといった展開パターンがあります。


これらの取り組みは、次のような効果があると指摘します。


1.  売上、市場シェアの増加

2.  ブランド地位の強化

3.  企業のイメージや影響力の向上

4.  従業員にとっての魅力や意欲の向上

5.  営業コストの削減

6.  投資家や財務分析アナリストに対するアピール力の向上


企業として、顧客や市場との関係性を強化しようとすれば、今やなくてはならない方法論といえます。

ポジショニング学派、競争戦略を唱えたポーター博士でさえ、「シェアード・バリュー」というコンセプトを提唱。

善いことと利益獲得は、同じベクトルを向いていると主張します。

 

目次

第1部 イントロダクション

第2部 マーケット主導の取り組み 売上の拡大と顧客の関与

第3部 企業主導の取り組み 企業の価値と目的を表現し発展させる

第4部 攻めと守り

第5部 非営利団体と公的セクターへ

 

同書で、最も役立つと思われるのが、第15章。

「社会的取り組みに企業から資金援助や支援を獲得するためのマーケティングアプローチ:10の提案」が解説された章です。

NPOやNGO、学校や病院などの非営利組織に所属する方に、ぜひ読んでいただきたいと思います。

社会課題のリストアップ、関連しそうな企業のリストアップ、直接アプローチ、企画提案書の作成、管理業務の申し出など、具体的な各論までの提案が綴ってあります。

 

ただ、第14章にある「完全な善い行いは存在しない:皮肉と批判を乗り越える」。

社会への貢献活動に対して、時として妨害、雑音が入ります。

売名行為、売り込み、偽善である、企業利益が減る・・・といったものです。


これに対しては、次のような解決策を提示しています。


1.  コミュニケーションの専門家からのアドバイスを活用

2.  賢明であれ、恐れるな

3.  ふさわしいトーン(語調)を用いる

4.  デューデリジェンス(適正評価)が鍵

5.  批判に対処


ソーシャルマーケティングという言葉がありますが、そもそも「ソーシャル」と「マーケティング」は反対の概念なのではないか?ということを感じることがあります。

ただ、これからのマーケティングはソーシャルと切り離しては語れないという事実。


今から、しばらくの間、企業組織、ソーシャル、そしてマーケティングのベストマッチングの探索が続くものと思います。

ソーシャルマーケティング先進国のアメリカの最新事情をウォッチしていきたいと思います。


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表参道でニューヨークを味わう・・・MoMAデザインストア ニューヨーク近代美術館のアンテナショップ

2015年01月30日 | マーケティング
 
MoMAデザインストア銀座 ニューヨーク近代美術館が東京のど真ん中に!
 東京・銀座でニューヨーク感覚が味わえます。 銀座ソニービルの六階。今年5月31日までの期間限定で、「MoMA DESIGN STORE」がオープンしています。  ニュ...
 

現代アメリカのアート・デザインの聖地であるMoMA(ニューヨーク近代美術館)

そのMoMAのミュージアムショップが東京にあります。

昨年、期間限定で銀座ソニービルに出店していましたが、今、MoMAデザインショップは、青山表参道。

欧米、日本のブティックストリートの表参道にあります。

そばには、超カッコいいアップルストアの青山店。

流行の最先端にある店舗が集積しています。


MoMAデザインショップは、単なるミュージアムショップではなく、アート、デザイン、芸術をベースにして、情報発信。

生活をより楽しくするためのスーベニアを販売しています。


このお店の売りの一つが、ウェディング用の贈答品コーナー。

引出物に、MoMAのロゴが入ると、お二人のセンスがより輝くと思います(笑)。

日本の文化をよくマーケティングしたと思います。


青山という空間の中で、ニューヨークを味わう・・・。

なかなか楽しいひと時です。

http://www.momastore.jp/page/about/locations.asp?shopcd=11111


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弱者の戦略 雑草生態学者が書いた環境変化の中で生き残るためのサバイバル論 サラリーマンサバイバル

2015年01月30日 | 本と雑誌

弱者の戦略

稲垣栄洋著  新潮社・新潮選書  1100円+税

 

面白い本を読みました。

著者は、雑草生態学を専門とする静岡大学大学院教授。

「生き物」が、いかにサバイバルして種を保存していくか?について、豊富なケースをもとに面白おかしくエッセイ風につづられています。

例えば、食われる者の食われない戦略、生き延びる戦略として、4つの戦略を取り上げています。

アフリカの大草原やアマゾンのジャングルで生きる動物や昆虫、植物をイメージされるといいと思います。


1.  群れる・・・イワシ、シマウマ

2.  逃げる・・・チーターから逃れる、蝶の舞

3.  隠れる

4.  ずらす・・・蛾、タンホポ、ラクダ


弱者が生き延びるためには、自身の強みを認識、活用し、与えられた環境をフル活用し、強者との距離や相手の癖やワザを熟知して、すばやく行動していくことが重要。

著者は、「強いものが勝つのではない。勝ったものが強いのである。」と喝破します。

このあたりは、孫子の兵法あたりとも多くの共通項があると思います。

 

目次

第1章 生き物にとって強さとは何か

第2章 食われる者の食われない戦略

第3章 すべての生き物は勝者である

第4章 弱者必勝の条件

第五章 Rというオルタナティブ戦略

第6章 負けるが勝ちの負け犬戦略

第7章 逃げられない植物はどうしているか

第8章 強者の力を利用する

 

同書の中で、気づきをもらったのが「中程度攪乱仮説」。

これは、米国の生態学者コネルが提唱した説とのこと。

安定した環境よりも変化のある環境の方が多くの弱者にとってチャンスがあるというものです。

変化が少ないときは強者が生き残り生物の数が減る・・・環境変化の大きい攪乱期も生息数も生息できる数は減少するというもの。

変化をどうとらえ、どう適応していくかということの重要性を意味しています。

結構、笑いながら読んだのですが、生き物はサバイバルするため、子孫を残すために、様々な努力を重ねていきます。


スニーカー戦略(こそこそ忍び寄るもの)

サテライト戦略(コソ泥戦略)

女装する戦略

負け犬戦略・・・


本当によく編み出されたサバイバルのためのスーパー戦略だと思います。

書名は「弱者の戦略」となっていますが、強者も楽か?と言えば、そんなこともありません。

まずは、命がけでボスの座を目指して戦わなければならない・・・

場合によっては、ここで命を落とす・・・

ボスになったとしても、縄張りをライバルから守らなければならない・・・

ほかのオスが配下にあるメスに手を出して来たら戦わなければならない・・・

常に群れのナンバー2に狙われているのです。


これもかなりのプレッシャーであり、ストレスです。

 

自然の世界は、弱肉強食。

ビジネスの世界も、基本的には同じです。

この本には、ビジネスパースンにとってはお馴染みのランチェスターの法則(第1法則、第2法則)も紹介されています。

このほか取り上げてある動物、植物、昆虫などの事例を、ポーターやアンゾフ、コトラーの戦略論と結び付けながら読むと一層面白いと思います。

同書は、すべてのビジネスパースンに読んでいきたい生き延びるための一冊です。


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夜の自由が丘・東京 1月を向かえても、まだまだイルミネーションが際立つお洒落な街 ネーミングの勝利

2015年01月29日 | マーケティング

渋谷から東横線で10分。

山の手のミニターミナル駅の自由が丘。

昨年末~クリスマスを経て、いまだにイルミネーションが美しく輝きます。

特に、自由が丘駅の南側にあるマリクレール通付近では綺麗なイルミネーションを見ることが出来ます。

 

昭和初期、何もなかったこのエリア。

東急線は地名を取り、「衾駅(ふすまえき)」と命名するところを、開学していた私学自由が丘学園にちなんで地元住民が「自由が丘駅」とするよう嘆願。

これが、自由が丘の未来を決めました。

フスマ駅では若い人たちは集まりませんよね(笑)。フ

スマ駅のガード下には赤ちょうちんや焼き鳥屋さんが軒を連ねる・・・それはそれでわれわれオジサンにとっては魅力的なのですが・・・。


マリクレール通やカトレアストリートなど洒落た通り名がなかなか素敵です。

このマリクレール通りという命名も、フランス大使館とも協働しながらネーミングしたとのこと。

地元の商店街組合の熱意には頭が下がります。

また、ちょっと有名なのは、洋菓子「モンブラン」、この自由が丘で誕生しました1933年のこと・・・その頃から文化人や芸術家が集まりはじめ、これが自由が丘のベースとなりました。

まさに、マーケティングの勝利です。

毎年秋には「女神まつり」が開催され、おフランスしています。

スイーツフォレストやカフェ、レストラン、ブティック、雑貨屋・・・最近では、パンケーキの店が人気だそうです。


まちづくり、まちの再興に必要なのは、モノよりコト。

そうです。

魅力的なストーリーが必要なのです。

タウンマネジメントに悩む方は、ぜひ自由が丘で一日ウォッチングされるといいと思います。

この街は、ブランディングで、おそらく日本で最も成功した街だと思います。


一昨年オープンした駅そばのトレインチジユウガオカのイルミネーション

九品仏緑道のイルミネーション 年末まではクリスマスバージョンでした

マリクレール通りにある花屋さん

大学時代、自由が丘に住んでいたことがあるのですが、この空間、エリアの空気はあまり変わっていないように思います。

渋谷-自由が丘-二子玉川のトライアングル・・・大好きなエリアです。


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幸せの経営学 経営学を人間を幸せにするための学問に再編集するために読みたい一冊 酒井穣新刊

2015年01月28日 | 本と雑誌

経営学は「お金儲けのための学問」ではなく、「人間を幸せにするための学問」である・・・

忙しい多用な仕事の中では、なかかな考えないことですが、それを思い起こさせてくれる一冊があります。

 

幸せの経営学 よい未来をつくる理論と実践

酒井穣著  日本能率協会刊  1600円+税


著者の酒井さんは、株式会社BOLBOP代表取締役。

現役の経営コンサルタントです。

人的資源管理論を専門とし、同書の最終章でも独自の人事制度論やリーダーシップ論を展開しています。

なかなか読みごたえのある文章なので、ここだけでも目を通していただけると良いと思います。

ヒーローズ・ジャーニー」で企業理念を共有化していくというあたりは、人間が主役の企業経営という著者の想いが伝わってきます。


最近、ポジティブ心理学やハピネスアドバンテージ論が流行りはじめ、「幸福」という今まで経営の中であまり取り上げられなかったキーワードが随所で見られるようになりました。

著者は、「幸福の習慣(トム・ラス他著・ディスカバー21刊)」から、人間の幸福の5つの要素を紹介、これに基づきMBAのジャンルに紐づけていきます。


幸福の条件1 仕事のやりがいがあること

幸福の条件2 人間関係が充実していること

幸福の条件3 経済的に満たされていること

幸福の条件4 心身が健康であること

幸福の条件5 地域社会が活性化していること


仕事なんだからしょうがないじゃない・・・給料もらっているんだから・・・社会人は我慢が大事・・・そんな社会の常識と言われたものも、特に若い世代には通用しないですし、また、彼彼女たちに惚れさせる会社組織を作っていかないと、高いパフォーマンスをあげる事が難しくなってきています。

 

目次

第1章.幸せを生み出す イノベーション論

第2章.幸せを広める マーケティング論

第3章.幸せを支える 財務会計論

第4章.幸せをデザインする 戦略論

第5章.幸せをつくる 人的資源管理論

 

各章とも、人の「幸せ」を増幅するという目的、ゴールに到達するために存在しているというのは新しい切り口だと思います。

社員、その家族、職場、上司、部下、後輩、取引先や関係会社、顧客、株主、債権者、銀行などのステークホルダーを幸せにするために経営学は存在すべき・・・本当にそのとおりだと思います。

著者は、イノベーションを「1.重要な問題を、2.これまでにないやり方で解決し、3.結果として多くの雇用を生み出す」と定義していますが、この雇用創出という点には大賛同です。

「自社さえよければいい」「自分さえ儲かればいい」・・・そんな時代は過去のものになりつつあります。


わたし自身、すべてのビジネスは、ソーシャルデザイン、ソーシャルビジネスに近づいていくと考えているのですが、やはり「世のため、人のため、社会のために」存在している企業組織しか、社会で生き残ることは出来ないと思っています。


本書を読んでいただきたいのは、今、一番忙しい人。

残業続き、休日出勤、ノー家族サービス、給料が上がらない・・・そんな20歳代後半~30歳代後半の方々に一読いただきたい本です。

酒井さんは、「はじめての課長の教科書」「リーダーシップでいちばん大切なこと」という名著を出されていますが、今回の「幸せの経営学」とともに読んでいただくと良いと思います。


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女性が活躍する会社 今度こそ本気の女性が活き活きと働けるステージを作っていきましょう!日経文庫

2015年01月27日 | 本と雑誌

1986年 男女雇用機会均等法制定

1999年 男女共同参画社会基本法制定

2005年 次世代育成支援対策推進法制定

そして、安倍政権による女性活躍推進・・・。2020年までに女性のリーダーを30%まで引き上げるという国際公約・・・です。

略して「2030」という数値目標になっています。

現在、数値面を見ると、女性活躍度は、国際的に比較しても、ずっと下位にランキング・・・女性が活躍する舞台は男社会と言われるニッポン株式会社には浸透しないのでしょうか?

 

日経文庫 女性が活躍する会社

大久保幸夫・石原直子著 日本経済新聞出版社 830円+税

 

今回取り上げた新書本は、今回の女性活躍推進のムーブメントは、これまでの理念面で動かなかった流れとは異なると指摘します。


その理由は、次の3つです。

理由1・・・女性をリーダーに登用しない企業は、どこの国でも受け入れられないから

理由2・・・もう会社内には十分な数の女性がいる。機は熟しているから

理由3・・・今までとは異なり政府が真剣に取り組んでいるから


まさに、そのとおりだと思います。少子化も進行し、人口の半分を占める女性の活躍がなければ国力も弱体化もどんどん進むと思います。

6~7年前、私が大好きなトム・ピーターズさんも、女性が産業社会で男性を上回る力を発揮し、女性を中心としたビジネスという近未来図を描いています。

そういえば、大学の試験だって、入社試験だって・・・そのトップは女性が占めているのが現状・・・要は女性の方が優秀である可能性が高いのです。

米国の大学院の修士課程でも博士課程でも首席を女子が取る・・・というケースが多々あるようです。


本当の男女参画社会、ダイバーシティ社会になれば、「男はつらいよ」の世界になってくると思います(笑・・・シャレになりません。必死で頑張らねば・・・)。

 

目次

第1章 女性育成の常識は間違いだらけ

第2章 女性活躍推進が経営戦略の最重要テーマに

第3章 数値目標は是か非か

第4章 この機会に労働時間を見直す

第5章 新人女性を確実にリーダーに育てるシナリオ

第6章 女性活躍推進は女性のためにあらず

 

今回、一番の気づきとなったのが第1章の「女性育成の常識は間違いだらけ」のセッション。


1.  ロールモデル探しは誤り・・・思考停止に陥る

2.  長い育休と短時間勤務が女性のキャリアを阻害

3.  安易なスペシャリスト化は成長を止める

4.  メンターよりスポンサーが大事


今までベストな施策と言われ現場で進められてきた対応策が実は、逆であったことを事例を交えて指摘していきます。

例えば、テレビニュースや新聞などでたまに報道されていますが、「ホカツ」・・・保育所探し活動で苦悩するワーキングマザーが疲弊していくことを改めて認識・・・働きたくても働けない状況を同書は指摘しています。

そういった一つひとつの課題を社会的にしっかりと補強していくことは、最低限必要なことだと考えます。

 

そして、女性のキャリア形成という点から、同書では4段階のステップモデルを提言しています。


1.  女性の得意技はスタートダッシュ 入社時点の「期待」で女性は「覚悟」を決める・・・入社直後からトップギアで走ってもらうためには事前準備が必要。

2.  しっかりジョブローテーション・・・最初の5年で3つの仕事を経験させる。

3.  さっさとリーダーに・・・5年後、リーダー職級に昇格させる

4.  そして、舞台に上げる


著者の一人大久保さんは、キャリアの専門家。共著の石原さんも女性ならでは視点からキャリアの提言を行っています。

「女性活躍推進」というコンセプトが、今一つピンとこないオジサマ方には、ぜひ一読いただきたい一冊です。


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ボウリング場が生き延びるためのマーケティング策・経営施策とは?地域密着の総合アミューズメントパーク

2015年01月26日 | マーケティング

職場の仲間たちとともに、レクリエーションでボウリング場に行ってきました。


渋谷にボウリング場があったのにはビックリ。

しかも、お客さんも結構入っている・・・。

まだまだボウリングには根強いファンと気軽に楽しめるアミューズメントであることを知った次第です。

久々のボウリング・・・と期待していたのですが、先だってのプチぎっくり腰で見学とあいなりました。

無理しない・・・無理しない・・・残念!

昨年、ホテルのボウリングでやる気満々の高校生の息子たちと対戦。

撃破・・・親父の立場をキープ。

派手なガッツポーズでヒンシュクを買った次第です(笑)。


今まで、「ボーリング」と思っていたのですが、どうも「ボウリング」が正しいようです。

英語では「Bowling」なので、やはり「ボウリング」です。


webで検索してみると、ボウリングの起源は、古代エジプトの宗教儀式だったとか、マルチン・ルターが関係したとか、日本では長崎で坂本龍馬がボウリングをしたとか、様々な話題が出てきます。


日本で最初にボウリング場が出来たのは1952年、東京青山だそうです。

その後、日本でボウリングがブレイクしたのが、1970年頃。

須田開代子さんや中山律子さんなどのプロボウラーが活躍、テレビでもボウリング番組が中継され、マイシューズやマイボウルを持ったセミプロばりのボウラーもたくさんいました。


1973年のオイルショックで、ボウリングバブルがはじけ、全国的に膨大な数のボウリング場が廃業・・・たいへんな事態になりました。

 

その後、ボウリングは地道に生き残り、今では全国展開するラウンドワンなどのボウリング場があります。


が、正しくは、様々なアミューズメントを組み合わせた施設。

ビリヤード、ダーツ、ゲームセンター、プリクラ、卓球などが出来る町の遊技場という感じになっています。


ボウリング場でも、様々な工夫を組み込み、ガーターの溝をなくす、自動採点装置の設置、LED照明を使った環境演出などを導入しています。


少子化は進むし、遊びの多様化は進んでいき、ボウリング事業の生き残りも、なかなか大変です。


今からのボウリング場の生き残り策を考えてみました。


1.  女性客の呼び込み・・・アメリカングラフテティのようなボウリングファッションをブーム化させる、テレビドラマや映画との連動させる、女性割引や女子会優待サービス・・・。


2.  かってのボウリングブームを知る高年齢者、シニア層の囲い込み・・・親子ボウリング、軽量のボウルを増やす、BGMやレトロゲームなどで1970年代を再現しタイムスリップさせる・・・。


3.  自動化、ロボット化によるオペレーションコストの削減


4.  スナックやドリンクなどのケータリングサービスやアフターの飲み会をセットにした客単価の上昇施策


5.  アミューズメントの複合競技会の開催・・・ボウリング、ダーツ、卓球、ビリヤード、アーケードゲームの合計得点で競う新・近代5種競技・・・。


6.  そして何といってもweb、スマホキャンペーンの展開・・・スマホで掲示する特別割引券、雨の日割引キャンペーン・・・。

老若男女を問わず気軽に楽しめるボウリングは、大ブレイクはしないまでも街のゲームセンター的な位置づけで生き残っていくとは思います。

基本はオペレーションコストを下げながら、ボウリング以外のアミューズメントを含めて複合的に儲けていくこと。

歴代の「としまえん」のキャンペーンが参考になると思います。


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地域密着か、全国統一か・・・イオングループに求められる日本の商業スタイルのプレゼンテーション

2015年01月25日 | マーケティング
 
イオニストがニッポンを席巻する・・・?イオングループの次なる戦略は?

 日本、いやアジアに急拡大するイオングループ。 売上は6兆円を超え、向かう所、敵なし。 個人的には、都市部も田舎も画一的なイオンモールに覆われることに懐疑的なのですが、この...
 

イオングループの増殖は、続いています。

このままいくと、日本中にイオンモールが進出し、都会でも田舎でもイオンのサービスを享受することになります。

チェーンストア理論では、徹底的に標準化し、オペレーションコストを低減させ、利益を獲得することがベストとされています。

しかしながら、地域、エリアの特性を無視して、全国最適のマーチャンダイジングを展開すれば、地元民は商品やサービスを買わず、店舗の損益にダメージを与えることに・・・。

地域に密着した「個店」になるのか、全国統一のフォーマットに転換するのか・・・今、経営トップの決断のしどころです。

イオングループの次なる戦略の打ち出しを楽しみにしています。


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本田直之ベストアルパム「LIVE SIMPLY シンプルに生きるための162のコトバ」本田イズムで喝!

2015年01月25日 | 本と雑誌

本田直之さんと言えば、「レバレッジ」シリーズ。

MBAファイナンスの梃の原理を活かしたハウツーを様々な分野に活用しようというコンセプトを打ち出した作家です。

「ノマド」ワーカーという生き方を具体的に提唱された人でもあります。

私の書斎にも3冊の本田さんの著書があります。

本田さんは、「ビジネス界のコピーライター」。

言葉の使い方が本当にお見事。人は、コトバだけで動くとは考えていませんが、マネジメントの中心は、やはり言葉。

本田さんからは、ビジネスにおける言葉の使い方を学ぶことが出来ます。

 

「LIVE SIMPLY シンプルに生きるための162のコトバ」

本田直之著 日本経済新聞出版社刊 1300円+税

 

同書は、本田さんの、いわばベストアルバム。

過去出された21の著作の中から、162のコトバを取り出しまとめた一冊です。

今の、20歳代の人たちにぜひとも読んでいただきたい本。

 

目次

セクション1 自由な働き方

セクション2 自由に働く人の習慣

セクション3 古い仕事のやり方をリセットする

セクション4 時間・場所から自由になる

セクション5 モノ・カネから自由になる

セクション6 人間関係から自由になる

セクション7 自由な新しい世界に踏み出す

 

昔、西武セゾングループのリクルート広告のコピーで、「サラリーマンという仕事はありません」という秀逸なキャッチがありました。

会社に入るのではなく、仕事のプロフェッショナルになってもらいたいというメッセージです。


サラリーマン・サラリーウーマンというのは、日本が近代化し、「カイシャ」という組織体が出来上がったころの話。

明治時代~大正時代頃になるでしょうか。

もっというと徳川幕藩体制のもとの巨大な幕府中央集権体制でしょうか?

勤め人、宮使いは、ほんの数パーセント・・・大多数は、農業、工業、商業にたずさわる自営業者だったのです。

それが、いつの間にか、働くというのはサラリーマン・サラリーウーマンになることを指すことになります。

今では、被雇用者の9割が勤め人です。

まさに、異常で、特殊な時代です。


そんな状況・・・組織で働くという事は、自分らしさを捨てて組織の価値観に合わせる事・・・安定した給料・賞与はもらえるものの、自我を捨てて仕事に没頭しなければなりません。

ストレスはたまるし、不条理にぶち当たるし、我慢の連続が続きます。

まさに、「社畜」。

 

そんな時に、ふと手にするのが本田さんの本。

会社を飛びだしてもいいじゃない、ノマドライフも楽しいよ、シガラミから外れると楽になるよ・・・そんな囁きは、リーマン・勤め人にとって、とても魅力的、悪魔的な言葉です。


本田さん自身、ハワイと日本の生活を、それぞれ半分ずつ過ごされているとのこと。

その遊牧民のような知的な生活は、うらやましいライフスタイル。

一つのロールモデルを提示されています。

 

日本人は、昔から、その多くが自営業として、長年生きのびてきました。

最近になって、日本の社会全体も、多様性を帯び始め、さまざまな仕事が出てくるようになりました。


そんな中で、本田さんの主張する「LIVE SIMPLY」。

物事を複雑にせず、出来るだけシンプルにする・・・そしてマインド面では「足るを知る」こと。

そのエッセンスを同書で読み取ることが出来ます。

 

装丁もなかなかオシャレで、カラーページもあります。

 

わたしが付箋紙を貼ったページの本田さんの名言を紹介させていただきます。

(本田さんの補足がないと理解できない部分もありますが、そこは本書をご覧ください)

 

自由を与えられるということは、自己管理しなければならなくなったということ」


「一番避けるべきは時間給的な仕事」


「移動すること自体をライフスタイルのひとつに加える」


「ワークライフハピネス」


「会社の理不尽な習慣やルールに耐えるのは、ストレス耐性を高めるための筋トレ」


「手帳には結果を記録する」


「言い訳上手な会社員は一番危険」


「早起きは人生の重要なスキル」


「どこの場所に住むのかは、どんな人生を送りたいのかとイコールだ」


「アウェーに出て新しい世界に晒される」


「地方にいながら都心の仕事をする」


「節約から選択へ」


「経験的・精神的な幸せ」


「副業ではなく、複業」


シューカツだ、コンカツだと大騒ぎしている・・・今、20歳代の若人に、ぜひとも一読いただきたい一冊です。


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自由が丘スイーツフォレストのマーケティング リニューアルオープン!開業11周年の試練と挑戦

2015年01月24日 | マーケティング

自由が丘スイーツフォレスト。

2003年に自由が丘駅のそばにオープン。

自由が丘というお洒落でファッショナブルな街と、斬新なコンセプトでブレークしました。

あれから11年。

今週、リニューアルオープンしました。

食べ物系のアミューズメントパークと言えば、新横浜のラーメン博物館や池袋の餃子スタジアムが有名です。

特定の食べ物屋さんを集積することにより、ファンを集め、ワンストップで大好物を楽しむことができる・・・そんな「場」は個人的には大好きです。

今回の自由が丘スイーツフォレストのリニューアルは、「お菓子のお城」「不思議の国のアリス」というコンセプト。

かわいい系、少女系、萌え系、メルヘン系にシフトしています。

うさぎちゃんのパティシエがお出迎え・・・。

アリスの世界です・・・。

スイーツで創ったディスプレイ・・・。

さまざまなスイーツのお店・・・。

おなじみのクレープやロールケーキからアジアンスイーツやスフレまで・・・。

明るく健康的な明るい店内・・・。

また、ホームページを見ると、新しい取り組みがなされています。


男性向けのプロモーション・・・男の子への優遇サービスで顧客層を拡大させる。

雨の日集客プロモーション・・・雨の日に来店すると特別サービス。天候に関わらないお客さんの安定集客。


なかなか考えられたプロモーション策だと思います。

10年かけて構築したブランドの上に乗っかっていこうという戦術です。

 

しかしながら、全体的には、今までの延長線上の戦術。

このままでは、ちょっとつらいと感じた次第です。

自由が丘の街も、いまでは「大人の街」になりつつあるし、高齢者、シニア層もかなり増えている状況。

近くにあるニコタマ(二子玉川)のマダム、発展中の武蔵小杉に生息するムサコヅマ、富裕層の多い目黒区という後背地・・・このあたりを巻き込むには、ちょっと厳しいのではないでしょうか。


スイーツやパティシェのレベルは一定以上ですので、「大人の女」「永遠の少女」あたりをターゲティングするのが良いと思います。

さらに、スマホ対応のITサービス、近隣へのデリバリーサービスによって、市場を拡大していくことが出来ます。


自由が丘にたくさんあるカフェ、カラオケ屋、飲み屋、レストラン等と連携し、「自由が丘スイーツフォレスト」ブランドを活かしたデリバリーサービスを展開する、女子会やオバサマ会への配達、ストレス解消で甘味が見直されている会社や法人・・・法人マーケットといったのもありだと思います。


エントランス付近に展示してあるロゴのイメージ・・・。スイーツの「S」。

大人の街、自由が丘が表象するイメージです。

ここからコンセプトを展開すると、次なるスイーツフォレストの姿が見えてくるように思います。

商売をしている方、マーケター、アパレル関係の方、新しい「自由が丘スイーツフォレスト」に一度行ってみることをお勧めします。


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