ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

水戸黄門漫遊マラソン、事前学習の時間です!

2016-10-25 09:05:01 | ランニング

 せっかく水戸くんだりまで行くんだもの、走るだけで行って帰ってじゃもったいない。せめて前日は市内観光といこう。かと言って、名所、旧跡をのんべんだらりと見て回るてのはねえ、常に時間の使い方に意味を見出したい僕としちゃ、もったいない。もう一歩深くその地に踏み込んでやろうじゃないか。春の郡山10マイルレースじゃ、走り終わった後に安積開拓関係の資料館を2つほど回った。レース後の散策は結構きつくて、なんだか、もう一つマラソンレースやってるような忍耐強さが要求された。今回は、前日に歩き回るので、その点は大丈夫。

 高畠を朝一の福島行き鈍行に乗って、郡山で水郡線に乗り換えれば、昼過ぎには水戸、5時間の列車旅、近いもんだ。本も読めるゾ。それじゃなに読む?気楽に読める小説、それも持っていこう。でも、せっかく水戸だから、せっかく半日研修?もあるわけだし、水戸に因んた学習したらいいんじゃないか。そうか、水戸なぁ、水戸って言ったら、幕末の尊王攘夷運動、中でも天狗党だよな。藩内の過激派が筑波山で決起した攘夷決行運動、一時は急速に拡大したものの、反対派や幕府の執拗な討伐を受けて、転戦ていうか、撤退戦というかゲリラ活動ていうか、惨憺たる苦難の後に壊滅していった人たち。うる覚えの雑知識しかないけど、この際だ、この運動やそれにかかわった人たちの後ろ姿を探してみよう。

 で、買い込んだ事前学習本がこれ。

 吉村昭の『天狗騒乱』と山川菊栄の『覚書 幕末の水戸藩』。わずかに2冊で幕末の水戸の全容に迫れるなんて思っちゃいないけど、市内観光から歴史散歩程度には深めてくれるんじゃないかな。これ読んで、弘道館とか、天狗党の記念館とか行けば、また、感慨もひとしおってことだよ。おお、そうか、ここに幕府の天狗党討伐軍の本陣が置かれたのか、うん、なるほどなるほど!て具合にね。てことで、先日から『天狗騒乱』を読み始めている。

 これまで漠然と、時代を見通せなかった過激な跳ね上がり、なんてちょっと見下してたところあったけど、吉村昭の精緻な事実描写に引きずらて行くと、そんな甘っちょろいまとめですませられないものが多々あるってことがわかった。例えば、栃木町の焼き討ち強奪で天狗党の悪名を一気に世間に知らしめてしまった、田中げん蔵(げんの字難しい)率いるざんぎり隊にしても、ほとんどが20歳前後の若者で、なんか生き生きと飛び回ってるんだなぁ。そうあの時代の怒れる若者たち、今なら族のあんちゃんたちって感じで、暴力全開の彼らだったから、結局は300名ほどの隊員すべてが討ち取られたり、獄死したりするんだけど、人間の生き様としちゃ、どこか惹かれるところがあったり、ね。かと思えば、図らずも賊軍の将に祭り上げられて、挙句の果ては、藩内の老獪な門閥派に騙し討ちされる松平頼徳の苦境なんて、壮絶な人間ドラマを見る心地がする。

 へえーとかほおーとか、初めて知る事柄に圧倒されているんだが、中でも、農民たちが結構活躍してるってことには驚いた。天狗党にも馳せ参じているし、自分たちで自警団組織して村を守ったり、逆に天狗党に加勢したり、改めて、幕末期の知的水準の高さを思い知らされている。

 そんなこんなで、水戸黄門漫遊マラソン、レースも観光も楽しみが待っている。おっと、食べ物もそうだった。何なんだろう、名物って?調べなくっちゃ!

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