ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

なんとか、完走!霞ヶ浦マラソン

2017-04-17 09:07:31 | ランニング

 そんなぁぁぁ!快晴なんてぇぇ。夏日だなんてぇぇぇ!数日前の天気予報じゃ雨って言ってたのに。

 スタートを待つ間に、もう肌がぴりぴり、あっ、こりゃとても目標タイム達成なんて無理!完走ってことに目標変更だな。4月のこの時期にフルマラソンってあり得ないよわよね、って隣に並ぶお姉さん、あっ、そうか、そうなのね、東京の人にゃ、もうマラソンシーズン終わってるのね。こっちゃ、今シーズン最初の大会だっちゅうの。

 そう、冬の間、大会の緊張感もなし、外走りも雪と寒さで不可能、ジムでちんたら走ってただけなんだから、果たして、シーズン初っ端、どこまで走力回復してるか?いや、どこまで衰えているか?だな、問題は。一年、一年、今年はどうだ?って不安にかられながらのレースってことだ。

 フルマラソン出走者ほぼ14000人!どんだけよ、片側3車線道路が、延々先の先まで人で埋まっている。もちろん、スタートラインがどこなのかなんてわからない。なんたって、どん尻のFグループだからね。どうやら号砲鳴ったらしいけど、F集団まったく動きなし。その場で足踏みが数分続く。いやぁぁ、ここまでのろのろのスタートは初めてだ、さすがは霞ヶ浦!だらだらと歩き続けること10分!ようやくスターティングゲートをくぐった、と思えばまたもや渋滞!どうして?どうして?道、細くなったわけじゃないのに。しばらく歩いて、ようやくわかった。なんと写真撮影を重機繰り出して、選手の頭上で行ってたんだ、みんなそこでポーズとったりペース落とすから、それで渋滞!おいおい。

 こんだけ多いと、どんだけ道幅広くたって、前はぎっちり詰まったまま、自分のペースでなんてとっても走れない。暑い、暑い、真夏のような日差しに全身焼かれて、給水所は黒山の人だかり。水一つ取るのにも行列待ちの有様。なんか係の人たちも、こんなはずじゃなかったよぉぉ、って慌てふためいているのが伝わって来る。どこの給水所も、事前の段取りなんか放ったらかし、でかいポリ容器にホースで水入れながら、おばさんたち、コップを突っ込んじゃテーブルに並べる作業に大わらわ!後半には、ええーいっ、そのまま飲むと、かぶるとどうでもせい!とデカポリ容器そのまま突き出した所もあったり。でも、これが結構助かった!沿道の家々も、蛇口を解放、飲み放題浴び放題、簡易ミスト通路まで作って応援してくれた。

 暑さのせいもあるけど、足取り、まったく本調子じゃない。5キロ過ぎで、えっ、まだ5キロ!?10キロ過ぎたら、これから4時間近く走んのかよ、うへっ!って疲れ具合、完走に早くも黄色信号点灯だ。いつもだと、20キロまではすいすい行って、そこからばたっと足が止まるんだ。なのに、今日は、15キロ過ぎたら、早くもキロ7分ペース。この先は上り下りないから、って応援の人の掛け声信じて我慢、我慢。おい、けっこう小さなアップダウンあるぞ、これ、平坦とは言わねえぞ、などとと不平たらたら。

 ハーフを通過して霞ヶ浦の湖畔に出る。湖、見ながら快適ラン、って思ったら、とんてもない、向かい風一気に強まった。そうなんだよな、水辺はなぁ、風強いんだよ。それに、湖の景色、えっ、どこどこ?って状態。道路と湖の間にはレンコン田が広がっていて、今は、冬枯れのまんま、どぶ臭い臭気まで吹き寄せてきて、こりゃ湖畔の快走、なんて看板に偽りありだ、なんて、頭が周囲に反応する間はまだなんとか大丈夫だったが、残り15キロからは、もうもう、ただただ、ひたすらにあと何キロ、あと何時間、そればかりが頭脳も体も占領、やたらある給水所だけが救いの神、コップを幾つももらって、飲むはかぶるは足にかけるは、ほんの瞬間元気になって走り出す、その繰り返し。

 歩くランナーが続出、座り込む人、痙攣でもがく人、救急車で運ばれる人、かなり凄惨なレースになってきた。でも、休憩はしない、歩いたのは1度だけ、それもストレッチしながら20歩ほど。ペースは確実に落ちて行く。なんとしてもキロ7分のペースだけは守ろう!そうすりゃ、4時間50分は切れるはず。レースの中を行ったり来たりして声援送ってくれてるマラソン芸人のM高志も、記録にこだわらず無理しないで完走目指しましょ!って。そうだな、倒れたらみっともないしな、と一瞬弱気になびくが、そいつぁ、悪魔のささやきだ。気を許したらずるずると妥協の坂道を転げ落ちるんだ!で、負けた自分に落ち込むこと必定、ここはなんとしても走り通すんだ!

 いやぁ、辛い、苦しい、せつない、ラスト10キロだった。足はもはや自分のものとも思われない。ともかく腕を振る。その勢いで足を出す。それだけだ。リズムに乗って、リズムを崩さず、走らぬことにゃゴールは出来ぬ!歩けば苦痛が長引くだけ、自己嫌悪に沈むだけ。

 あと5キロ、もう給水も取らない。取ればかえって辛くなる。街中に戻ってきた、あと、1キロ!応援のおばさんから、ナイスラン!って声かけられて、ついぐっとこみ上げるものがあった。そう、これ、たしかに褒めてやっていい、よく走り通したなって思いがよぎった。でも、声掛けが若い子だったらもっといいのに、なんて、すぐ図に乗るゆとりは残っていたかな。

 記録はプライベートタイム、つまりネットタイム、4時間45分47秒。オフィシャルタイム、これまでのグロスタイム、4時間55分27秒。スタートで10分も待ちぼうけ食わされても5時間切り、悪くない。順位は全体13962人中5804位!これの方が嬉しい。ほぼ、4割以内だもの。ちなみに、60歳以上の部では318位/1419人。

 ヨットハーバーの隣からスタートするコース。

 3万人近い人たちが集う大イベント。

 給水の不手際とかあったけど、まずは、これだけの大会を見事運営してくれました、ありがとう。これで今年もフル、OK、自信満々、ってわけにゃいかんが、なんとか、高齢者の壁、一歩押し返したぞ。イェイ!

 

コメント
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