古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

フヌールとの戦い    P・K・ディック

2021-03-08 22:35:58 | 小説の紹介

「ディック傑作集4」所収   友枝康子・訳

 

この作品の重要なテーマは、侵略者がおバカだったら

 

どうなるか、であろう。

 

人間に変身するのはいいが、六十センチしかない彼ら

 

は化けたらすぐに判明してしまう。

 

その度に殺すのだが、次々と化けて出る。そのうち、

 

タバコを吸えば大きくなる、会話上でライトフットが

 

軽口のように言うと、タバコを吸った侵略者フヌールは

 

4フィートに大きくなる。その次に、ウィスキーを飲めば

 

同じくらいになる、と言ってきかないので、飲むと、6フ

 

ィートになる。タバコを吸って大きくなるのもバカだし、

 

自分が異様に小さいことに気づかないのもバカだ。バカは

 

ウィスキーを飲んで人と同じ6フィートになった。フヌール

 

は一体が大きくなると、他の化けてる同じ体つきの男も同じく

 

大きくなるシステムである。もっと大きくして、8フィート

 

にすれば、大きすぎて、気づくだろうと考える。そして、大人の

 

することで、あれですよ、中学生が大好きなあれをすれば、8

 

フィートになっちゃった、あぁ、おバカ。……合掌。

 

 

おいしそうなケーキとコーヒーを読書のお供にどうぞ!(残念ながらうちのカフェのケーキではありませぬ、相すみませぬ)

 

 

 

 

 

 

 

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