古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

いざとなりゃ本ぐらい読むわよ  高橋源一郎

2018-05-24 13:52:29 | 高橋源一郎
朝日新聞社 1993 10.15~1996 8.30


の「週刊朝日」に連載。


高橋氏の書評の一番いいところは、その書評を読むと


、その本を読みたくなってうずうずしてきちゃうとこ


ろだと思う。


それに、文章はうまいし、心に直截ひびいてくる。


まるで、ダチに、それでおもしろい本読んでさあ、と


語りかけられているような気分になってくる。


それも実に、気の利いた男に話しかけられるのだから、


こっちも気分が良くなってくるというものだ。


表紙はこのシリーズではお馴染みの松苗あけみ先生


である。


まったく、古びていないのにも、驚かされる。
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さようなら、ギャングたち     高橋源一郎

2018-05-02 10:13:21 | 高橋源一郎
講談社   1982年。



背表紙に高橋氏の若かりし頃のお写真が、背景には船が写っている。


そして、吉本隆明氏評で、「さようなら、ギャングたち」は現在のと


ころポップ文学の最高の作品だと思う、とある。これは、高橋氏のデ


ビュー作で、この後に、続々と傑作を生みだしてゆくことになる、端


緒の作品である。


流行とかファッションといった現象、ひいては、詩それ自体を捉えよ


うという作品だと思われる。
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追憶の一九八九年     高橋源一郎

2018-04-27 15:06:38 | 高橋源一郎
角川文庫。



なんで高橋氏はそんなにモテるのかな、といろいろ邪推していたが、結局は



モノを買ってあげてるんだな、と分かった。



Nさんも(きっと創作で)ブランド好きのノータリン女に描かれておるが、こ



んなアホ女に色キチガイの高橋さんが惚れるわけないから、きっと、ホントは



クレバーな若い女性なのだろう。



この日記をおもしろくさせているというか、ボク好みにさせているのは、猫ち



ゃんたちの活躍が描かれていることだろう。クツにおしっこしたりと大活躍だ。



それにしても、Nさんは子供か? と思わせるほどだ。カエルの死骸に怯えると



ころなぞは、笑止である。心の清い人なのだろう。高橋氏も少年っぽいところが



あるからお似合いであったということだろう。たのしい生活を垣間見えて、ボクも




実に楽しい読書タイムを送らせていただきました。

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銀河鉄道の彼方に    高橋源一郎

2018-04-17 09:53:10 | 高橋源一郎
集英社 2005年三月号「すばる」~2011年五月号。



夢というものは一体なんだろうか? 夢が現実に影響を及ぼすようになったら、


そう考えると、ちょっと怖くなる。



現実が勝手に失われていったり、改変される世界を高橋教授は始終考えて


おられるのだろう。


宇宙船から疾走したG***くんのお父さん。「宇宙でいちばん孤独な男」


といわれる、宇宙の涯ヘと旅立った男の末路とは? あまのがわのまっくろな


あなの言葉の真意とは?  手が神がかった力を持った男の見た世界とは?


数々の謎が怒濤のごとく押し寄せ、そして、頭の中で瞬いていく。そして、


最後に僕らの見たものとは?…………そうだ、突き詰めて考えれば、ものは原子で



できていて原子はもっと突き詰めていくと無なのだ、そんなものも無なのだが、


もっともっと突き詰めて見ていくと、いっぱいいっぱいいろんなものが詰まっ



ているのかもしれない…………たしかに、無も無じゃないってワケか…………なるほど。
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文学がこんなにわかっていいかしら    高橋源一郎

2018-03-28 10:04:11 | 高橋源一郎
福武書店   1989年。


7h30mかけて一気読みしてしまった。ボクの小説の読み方


っていうのは、きっとTV的なんだろうなア、と思う。



蓮實先生のご本なんて、読んでもよく分からないだろうもの



も実に、よく分かる手法で解説して下さる、さすが、教授。


おカネになる文章があるとしたら、源一郎氏の文章はカネになる


文章だろうな。



尾辻克彦さんなんて、ボクが読んでも、ちんぷんかんぷんだが、



高橋教授の手にかかると実におもしろそうな作品になってゆく。



でも、実際、活き活きしていたのは別マのことを書いておられるときで、


輝いておられた。



やっぱり本質にお好きなのは乙女チックな少女マンガなのだろうな、と



推測する。そして、エロと。
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優雅で感傷的な日本野球     高橋源一郎

2018-02-23 05:05:34 | 高橋源一郎
河出書房    1988年3月



ポスト・モダニズムということが盛んに言われていた頃の作品である。


世界的にみて、局所的な野球から文学というモノを読み解き、普遍性に


まで到達しようという試みだと思うのだが。


実に荒唐無稽でおもしろかった。


文学の可能性という意味で、知るの遅すぎでした、という感じか。


でも、高橋教授の読むのが初だったので、衝撃でした。


リチャード・ブローティガン的と申しましょうか、いや、おもしろぉぉぉい



です。


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