古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

忍ぶ川   三浦哲郎

2016-11-03 09:55:49 | 三浦哲郎
第44回昭和35年下半期。


忍ぶ川という料理屋の女を身受けて、結婚


する。そのまま実家の東北の雪深いところ


で家族だけで式を挙げ、近くの温泉に新婚


旅行に行く。とりたてて変わったことは起


こらないし、評価のように古くさ感(当時


でさえそういう評値だった。)は否めない、


というか、いまでは古い小説になってしま


ったのだが。これが私小説と知ると、なる


ほど、リアリティが美へと昇華しようとさ


れている訳だ、と納得できる。それだけに


ストーリーに力強さがあるのだ。文章もシ


ンプルで読みやすい。とても巧い。なるほ


ど、この芥川賞だけでなく、川端康成賞や


伊藤整賞を受賞されている。巧いはずであ


る。


(2016  10・22㈯ 13:45)
コメント
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