古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

あかりの湖畔     青山七恵

2018-06-06 09:38:45 | 小説の紹介
中公文庫   2011年11月


三姉妹の長女の灯子が主人公で、湖の畔食堂が舞台である。



いっしょに暮らしてはいても、本当のことは話せない、そういう




人間的なことが描かれている。




幼い日にハハの浮気現場をみて、告げ口したことが罪の意識とな



って、ずっとくすぶっている灯子。



時に詩的な表現で語られていき、ていねいに積み上げていく作業は



圧巻である。



幸せを手にしようと皆が必死なのだ。



それでもそうなれなくて、嘆いてみたり、するのだろう。



文学の新たなというか、本来あるべきストーリー性、感動やらが付



与するものが、ボクらを更なる高みへと押しやってくれるだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする