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治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

AS女性の診断基準ができるそうだ

2009-10-08 09:33:55 | 日記
先日イザベル・イノー博士のセミナーで
アスペルガーの表れ方にもジェンダーによる違いがあり
AS女性のための新しい診断基準を今
トニー・アトウッドやバロンコーエンといった著名な研究者たちが作っているという話が出ていた。(詳しくは専門家の方たちにきいてください)

新たな診断基準のアウトラインを聞いて
ああ、なるほどな~と思った。
ASの特性はたしかに、女性と男性では違う表れかたをするんだろうなと思った。
女性ならではの保護要因があるから、今までASと見抜かれにくかったのだという。
ならば、社会の中で直面する困難も男女で違ってくるだろう。

この新しい診断基準を使うと
ASの男女比が従来とは変わってくるかもしれないと言う。
男女比が4:1とかじゃなくて
従来より女性のASが増えるかもしれないということのようだ。
それに女性ASを今より早く診断できるようになる。

ジェンダー差と言えば
私は今の日本の女の人って世界一自由なんじゃないかと思うことがある。
俳優を追っかけて女性が隣国までお友だち同士で旅したりする現象は
他の先進国でも見られないんじゃないか。
その陰に「行ってこい」と送り出して旅費まで出してくれる夫の存在があるのだ。
まあ夫たちは夫たちで楽しみがあるわけだが。
日本は、男女がそれぞれ同性と接することが多い文化だからね。

だんなさんが社員食堂で300円の定食を食べているとき
奥さんはお友だちと2800円のランチを食べていても
日本のだんなさんたちはわりと寛容だ。
これって実はよその国ではあまりないと思う。
生活のためにパートに出る女性はたくさんいるが
働かないから離婚される女性なんて日本にはあまりいないだろう。
専業主婦をしながら節約し、夫の安月給を嘆いても許される文化。
よその国なら文句言うくらいなら働けと言われそうである。

でもこの自由さにASの女性は気づけているだろうか。
そしてそれをエンジョイできるのだろうか。
そこに困難があるかもしれないと思った。
そして、日本では同性の集団の圧力が強いからこそ
つらい面があるのかもしれないと思った。
その中に入ってしまって、論理に取り込まれちゃうときついよね。
ASの女性は
女性同士の集団の論理をうのみにして苦しみそうだ。

写真は入り鉄砲出女の箱根関所キティちゃん。

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