治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

たぶんほめられた!(大阪市障がい者就労支援フェスタご報告)

2017-11-16 07:38:31 | 日記
昨日は9時前ののぞみに乗って大阪へ。
藤家さんは前日入って、都会の夜をエンジョイしたはず。
二人で「大阪市障がい者就労支援フェスタ」で講演です。

新大阪に着いてまずは両親との思い出の店でかやくうどん。
食いしん坊の私は、味の記憶が鮮明です。

そして御堂筋線に乗り、梅田から東梅田への乗り換えに成功。ドヤ顔。
会場につき、主催者さんとご挨拶し、えっちらおっちら担いできた280部の自閉っ子通信をお渡しします。事前に送ってもよかったのですが、毎日毎日参加者が増えていく状況だったので、持ってきた方が早いと思って。しかも六割が当事者だそうです。だから張り切って運びました。でも重かった~。よそいきですが、リュックで運びました。

まずは私の講演。
藤家さんの評するところ「フルマラソン走ってしかも勝った感じ」。
やりきった感がしました。

地元の支援者の方に「言いたいこと言って・・・ほんまに東京の人ですか?」「大阪の血は入っていませんか?」「今度は全編あれ大阪弁で聞きたいわ」とか言われたのですが、たぶんこれはほめられたのだと思います。大阪行って、大阪の人っぽく思われたのなら近しさを感じてもらえたのでしょう。

「親ならば治ってほしいと思っていい」と言ったとき号泣していた人たち。「発達障害のわが子に何をしてやれば」という質問に「まずは一緒に楽しく遊んであげてください」と応えたときほっとしたように安堵の表情を見せた人たち。その人たちに向けて、私は仕事をしているのです。

次に藤家さん。
今目の前にいる健康な女性がかつて二時間ボールペンの組み立てをしたら倒れて養生期間を取らざるを得なかったなんて、皆さん信じられたでしょうか。でも本当のことなんですよ。最近は、ジムにも通っているんです。しかも運動したら気持ちいいんですって。
かつて私は「そんなに体力ないのならジムにでも行けば?」と言いました。そうしたら岩永先生が「脳内物質の違う自閉症の人は運動しても快感を感じないことがある」と教えてくださり、そこから違うのか~とびっくりしたのです。ところが今ちゅん平さんはトレッドミルで走ったりマシーン使って筋トレしたりして汗をかく快感を味わっているのです。しかも仕事の後で。立ち仕事のあと、それだけの体力が残っているのです。

何度も聞いているちゅん平さんの話を聞いて、これまで「第一次めんどり危機」と「第二次めんどり危機」を乗り越えてきたなと思いました。つまり、ちゅん平さんにもケージから一生出してもらえなかったかもしれない危機はあったのです。でも第二次めんどり危機のときに救世主のように現れた支援者もいた。だからね、いい支援もあるし、いい支援との出会いをあきらめてはいけないのだなあと思いました。

そして「一般の社会は大変だけど、支援の世界にいたら苦労しない」なんて嘘じゃん、と思いました。
支援の壁をぶち破らないと一般社会に出られないなんて、無駄な話ですよね。

最後には主催者さん「大阪市障がい者就業・生活支援センター」側から、センターを利用しても障害者枠にこだわらなくていい、というお話が出ました。そういう支援が今必要だと思います。



帰りは新大阪でひみつの先生とうどんすきを。一日二美々卯です。
ひみつの先生は今日の講演を聴いてすっきりしたと言ってくださいました。
「自傷他害をどう防ぐか」のお話をたくさん聞きました。
この先生と栗本さんに一回会ってもらうことにしました。

そして赤福と蓬莱のぶたまん&シュウマイ(シウマイじゃなくてシュウマイなのね)を買って帰途へ。

帰ってきたら横田めぐみさんのご両親がテレビに。

横田さんのおうちとは、めぐみさんご自身ともご両親とも年齢構成がほぼ同じです。
だから余計怒りと悲しみを感じる。
私が両親と過ごせた年月と、自由で豊かなこの国で暮らせた日々を思うと。

でも「福祉によるめんどり化」をしている人たちは、拉致監禁という意味では同じようなことをしている自覚はないもんでしょうかね。

お越しくださった皆様
主催の皆様
そして藤家さん

ありがとうございました。

お配りした「自閉っ子通信」、ぜひお役立てください。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
昨日参加した者です。 (nanoka)
2017-11-16 09:02:45
昨日はありがとうございました。
浅見社長のお話から自閉っ子を治してあげたいと言う気持ちがひしひしと伝わってきました。
私は大阪の人間ですが、大阪人は物事をはっきり言う人に好感を持ちます。
昨日浅見社長にはっきりと「治る」と言われたことで希望を持った当事者、保護者の方も多かったのではないかと思います。
そして改めて確信した本人も保護者も主体性を持つということ。これまでの自分は間違っていなかったと自信も持てました。
昨日は最近忘れていた金魚を久しぶりにしました。またこれからもコツコツ子供と遊んでいこうと思います。
返信する
Re:昨日参加した者です。 (浅見淳子)
2017-11-16 10:34:32
nanoka さん、お越しいただき、ありがとうございました。
とってもあたたかな参加者の皆様の雰囲気でした。
今後とも花風社の本をよろしくお願いいたします。
返信する
ありがとうございました (主催者)
2017-11-17 10:15:17
浅見さん 藤家さん
そしてご参加いただいたみなさま
15日はありがとうございました。

講演終了後にいろんな方からお声をかけていただいたのですが、みなさん明るい顔をされていたのが印象的でした。

私たちも「支援者としてのあり方」を考える貴重な機会になりました。

本当にありがとうございました!
返信する
ありがとうございました! (浅見淳子)
2017-11-17 13:45:53
主催者さま。

貴重な機会をいただきありがとうございました!

ご参加の方々のお役にたてましたら幸いです。

今後ともよろしくお願いいたします!
返信する