豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

離婚調停の調停室では…北斗市~函館空港~羽田空港~岡山空港~倉敷市

2009-09-26 21:39:07 | ファース本部
「私達は法律家でなく、あなた方と同じ民間人です。この調停室での会話は一切、外部に漏れません。私達、調停員に思いの果てを言い放ってください。」これは、調停室で調停の開始にあたり事件当事者に行う調停の仕組みを説明する大切な文言です。

一般の方が裁判所の庁内に入り調停室に通された時の緊張感は並大抵ではありません。
私達調停員は、先ず当事者の緊張感を解き解し、その当事者との信頼関係を築く努力を行います。調停の基本中の基本は、当事者の主張を上手に心で聴けると言う事なのです。

私達はまさに法律家でないので当事者と同じ心情を共有する事も在り得ます。
一緒になって涙を流す場合もありますが、調停には必ず申立人との主張がまったく異なる相手方が存在します。申立人の立場になって話を聴けたら次は相手方の立場にも同等の重みでなれる事が前提となります。その気持ちを切り替える度量と寛容性が伴います。

離婚案件は100件100様の背景をはらんでいます。調停中に威圧的な態度や言動は、強く戒められます。しかし一方的に相手方を攻撃する勝手放題な主張が延々と続く時、場合によって威圧的な態度、言動で気付かせる手法が生きる場合もあります。しかしその後のフォローが何十倍も必要となります。調停室では、調停員の人間力だけが試されるマニュアルのない不思議な空間と言えます。

私達、調停員はこの調停室で、苦悩、葛藤と闘う調停当事者から、多くの事を学習しているいように思います。多くの議論があった裁判員制度も、我々の調停員制度と同じ、素人目線の斬新さを上手に取り入れる事で、日本の司法制度に定着して行くものと思われます。

写真は昨日、函館の国際ホテルで行われた「日本調停連合会・北海道支部大会」の会場を撮ったものです。この大会では、事案提言に対する体験発表などがあり、日頃の調停業務の在り方を勉強するよい機会でした。調停員は、最高裁から任命を受けた特別国家公務員と言う立場なのですが、学習した体験を社会貢献に生かす事が義務となります。

特に家づくりと言う事業においては、確たるハードを生かすための人間力が求められます。
調停と言う職務は、この力量を積み上げるためのとても貴重な時間となります。

今日は北海道も東京も岡山も快晴の天気に恵まれ、秋空を気持ち良く飛んで来ました。
明日は、長期優良住宅の勉強会を午前と午後に分け、一日がかりです。
夜には東京まで戻る強行日程を…
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