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手習いに責任なし

2022年03月10日 | 雑記帳
 これ以上、文字を書く(直筆)ことが上達するとは思えないのだが、どこか憧れは捨てきれない。また、直接ペンで書きつけて仕事に関わる文書を仕上げてきた幾ばくかの経験が培った力があるとすれば、いつのまにか便利なワープロ機能の出現に身を任せて弱体化したという懸念は、頭の中から離れないままでいる。


 書家石川九揚が強調している「直接書く行為の本質」を、語る学者や研究者などは多い。やはりもっと手足を使って、頭を働かせなくては…と何度も決意したことがまたぞろ思い浮かぶ。どこまで続けるか気負いはないが、心に任せてスタートしてみよう。かつて「キニナルキ」と称して続けた、箴言メモをこんな形で…。




 高畑氏はスポーツ関係のメンタルトレーナー。このコロナ禍で考えることが多かったという。アスリートたちの姿から、責任と勝敗という点に触れたとき、勝ち負けは、本人の力量や意志だけで決定されるわけではないことを明確に語る。「責任を果たす」という句の意味を、この視点で捉えている人は強いと思う。


 愛読書『隠蔽捜査』(今野敏著)の新刊を読んだ。主人公竜崎伸也は警察官僚キャリア。上昇志向を持っているが、それは自分でコントロールできることを増やしたいからにほかならない。その姿勢は部下に対しても上司に対しても徹底している。結果は様々な形で表れるが、責任という次元とは異なる。