スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

王座戦&目的達成

2008-09-30 23:04:31 | 将棋
 王座戦五番勝負第三局。相矢倉▲3七銀から,いつものように先手の羽生善治名人が攻め,後手の木村一基八段が受けるという展開。
 今日は少し遅くなり,夕食休憩直後には間に合わず,観戦を開始したのは第1図の局面。
 いかに穴熊といえども,先手の攻め筋があまりに細そうで,後手がいいのではないかと思って検討したら,意外に難しいので驚きました。まあ,僕の第一感はこんなものであるともいえますが。
           
 実戦はここから1二の飛車と3六の馬が交換になるという展開で第2図へ。
           
 後手としてはここから入玉含みにゆっくり指すか,反撃に転じるかの決断時。ただ先手陣にと金が作りにくい状況なので,反撃したいという感じはします。実戦も△9五桂。以下,▲8八銀打にすぐ△8七桂不成といったので,▲同銀△8六香のとき,▲2五桂と打たれて入玉はできなくなりました。そして第3図に。
           
 次に▲4八香が厳しそうなので,△5七角か△5九角のような手を考えていたら,△2四角とこちらから。先手も▲4八香と打ちましたが,△6八角成▲4七香に△4九飛が詰めろで,これは決め手になりませんでした。以下,先手が手順に6八の馬を抜き,飛車の取り合いになって第4図。
           
 ここで△6八歩成としたのが▲3五馬を見落とした敗着だったのではないでしょうか。代わる手としては△5九飛のような手かもしれませんが,それでも後手が勝つのは容易ではなかったかもしれません。以下は先手がうまく寄せきり,押し切っています。
 3連勝で羽生王座が防衛。王座戦はこれで実に17連覇となります。

 明日は川崎で鎌倉記念。中心はクロンダイク◎。アンビシャスガイ○,ノーステイオー▲,ロマ△。そしてヴィクトリーゲーム△。難しいです。

 これで,今回の考察の意図である,第三部定理二を経験論的な仕方で証明する,あるいはそれを補強するという目的は完全に達成されました。すなわち,もしも人間の精神が自分の身体をある運動に決定できるならば,いい換えれば,人間の意志の決定が人間の身体の運動の原因であるならば,少なくとも僕が失禁で示した第三の場合は,人間には生じることのない現象であるということになるのですが,僕たちの経験は僕たちに対して,むしろ逆のことを明らかに教えているからです。したがって一般的にも,人間の精神の意志は,この人間の身体の運動の原因ではあり得ないということになるのです。いい換えれば,僕たちが自分の意志を自分の身体の運動の原因と知覚することは錯覚です。
 それではこうした種類の失禁といわれる排尿という運動がいかにして人間の身体に生じるのかということ,あるいは一般的にいうなら,人間の身体の運動の原因とは何であるのかということが問題としては残るかもしれません。しかし今回の考察の主題は,あくまでも第三部定理二を経験論的な仕方で証明するという点にのみあるわけですので,この点については,まず第一に,第一部公理三により,人間の身体が運動するにはある一定の原因が必ずあるということ,次に人間の身体は個物なので,第一部定理二八により,人間の身体が運動する場合には,その身体の全体が運動するのであれ,また人間の身体を構成するある一部分が運動するのであれ,その原因はその運動をする個物とは別の個物であるということ,そして最後に,人間の身体は延長の個物なので,第二部定理六により,人間の身体を運動に決定するような個物は,やはり延長の個物,すなわち物体であるということだけをここでは示しておくことにします。

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