スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典かしわ記念&スムーズな説明

2014-05-05 19:12:44 | 地方競馬
 能力の差があまりに歴然としたメンバーでのレースとなった第26回かしわ記念。内田博幸騎手が負傷したため,アドマイヤロイヤルは森泰斗騎手に変更。
 コパノリッキーが逃げると予想していたのですが,ダッシュがあまりよくなかったようで,セイクリムズンが逃げることになりました。控えると思っていたゴールスキーが2番手で3番手にワンダーアキュート。レースの流れ上,コパノリッキーが4番手ではっきりと出負けしたアドマイヤロイヤルが5番手。前半の800mが50秒4という超スローペース。
 4コーナーを回ったところで前の4頭が雁行に。伸びがよかったのは大外のコパノリッキーで,2馬身突き抜けて快勝。ゴールスキーが脱落しての2着争いは,逃げたセイクリムズンが一杯に粘り,ハナ差の3着にワンダーアキュート。
 優勝したコパノリッキーフェブラリーステークスから連勝で大レース2勝目。能力と距離適性から最有力と思っていただけに,2番人気だったのは意外。前走は最低人気でしたが,フロックでなかったことを改めて証明したといえるでしょう。スピード面に優れたタイプと思うので,帝王賞は距離延長が課題となり,秋の南部杯に出走するようなら最有力でしょう。父はゴールドアリュール。祖母の従弟に2002年と2005年の大阪杯,2005年には毎日王冠も勝ったサンライズペガサス
 騎乗した田辺裕信騎手は大レース2勝目。村山明調教師もかしわ記念は初勝利。

 第二部定義七から,個物res singularisを有限なものと解さなければならないのは当然です。しかしそのres singularisには無限性があります。一般的な感覚からすれば,これは不条理であると思われるでしょう。端的にいってこれは,有限finitumであるものは無限infinitumであると主張しているのにほかならないからです。
 詳細は後に譲りますが,僕はスピノザの哲学では,一読した限りでは不条理であると感じられるこの命題は,真の命題であると考えます。なぜそれが一般的には不条理であると思われるのかといえば,無限であるということと有限であるということは,正反対の事柄であると理解されているからです。命題という部分に的を絞り,語の意味だけに注視するなら,無限と有限は対義語であると理解されているからです。しかしスピノザの哲学では,無限と有限は対義語ではないし,僕のいう対義語的関係すら構築しないというのが僕の考えです。したがって,res singularisには無限性と有限性のふたつの側面があるという,朝倉が佐藤から読み取った見解については,そのまま成立するものと解釈します。
 第一部定理一六から,垂直の因果性を根拠として,無限に多くのres singularisが生じなければなりません。そしてその無限に多くのres singularisは,どれもそれ自体を原因として存在することはできないので,水平の因果性によって生じなければならないことになります。つまり水平の因果性というのは,垂直の因果性によって必然的にnecessario成立しなければならないような因果性なのです。そして垂直の因果性が永遠の相species aeternitatisの因果性であることによって無限と関連し,水平の因果性が持続の相の因果性であることによって有限と関連するとこのことを捕え直せば,要するに有限性は無限性によって必然的に成立しなければならないようなものであるということになります。朝倉が佐藤の論考はスピノザの哲学における無限と有限の関係をスムーズに説明するというとき,その主要な内容はこの部分にあるといっていいと思います。そして僕もこの考え方には,基本的に同意できます。
コメント
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