スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ヴィクトリアマイル&永遠の相と持続の相

2014-05-18 19:09:06 | 中央競馬
 春のマイル女王決定戦,第9回ヴィクトリアマイル
 外から好発だったヴィルシーナがハナへ。逃げると思われたクロフネサプライズは控えて2番手。その後ろは内がキャトルフィーユで外がケイアイエレガント。その後ろも内にホエールキャプチャ,外にローブティサージュが併走。さらに内のメイショウマンボと外のエクセラントカーヴが続き,その後ろは内でやや掛かっていたように見えるストレイトガールと外にスマートレイアーで併走。前半の800mは46秒2で,ミドルペースにきわめて近いスローペースといったところ。
 ヴィルシーナを捕まえにいったのはホエールキャプチャ。しかし交わすというところまで至らず。ヴィルシーナの内からはメイショウマンボが追い上げてきましたが,ヴィルシーナはこれも凌いで逃げ切って優勝。メイショウマンボは半馬身差で2着。メイショウマンボの後を追い,最後の最後でヴィルシーナの外に出たストレイトガールがアタマ差で3着。以下,クビ差で4着のホエールキャプチャ,ハナ差で5着のキャトルフィーユまで,直線まで内を回っていた馬での上位独占。
 優勝したヴィルシーナは昨年のヴィクトリアマイル以来の勝利。このレース連覇で大レース2勝目。それ以降は6戦して掲示板も確保できていなかったため,今日は人気を落としていました。ただ前走は不向きと思える1400mのレースで,先行することができなかったにも関わらず3馬身程度しか負けていなかったので,復活の兆しは見せていました。持ち味は競り合ったときの頑張りで,今日はそれが存分に生きる形。タイムが早くなるレースへの適性も高いのでしょう。ただ,牡馬を相手にするとまったく結果を出せていないので,牝馬戦に特有の強さを発揮するタイプである可能性はあるでしょう。父はディープインパクト。叔父に2011年のラジオNIKKEI賞を勝ったフレールジャック,同じく3月の中日新聞杯を勝っている現役のマーティンボロ。Verxinaはロシア語でВершинаで頂上。
 騎乗した内田博幸騎手は昨年のジャパンダートダービー以来の大レース制覇。第8回に続いてヴィクトリアマイル連覇で2勝目。管理している友道康夫調教師も第8回からの連覇でヴィクトリアマイル2勝目。大レースもそれ以来の制覇。

 それを永遠の相species aeternitatisと持続の相に分類するならば,因果性Zと因果性Aが永遠の相に属するということは,僕にも納得できます。ただし僕は,因果性をそのように分類することの妥当性に関して,松田に同意しているわけではありません。朝倉の結論は,因果性を垂直と水平の二種類に分類してしまうこと自体が,解釈上の困難を産み出しているというものでした。そうであるなら朝倉は,因果性を永遠の相と持続の相に分類することにも,否定的な見解を示すであろうということが,容易に推測されます。つまり松田と朝倉は,この観点において,決定的に対立するでしょう。そのときに僕がどちらの立場に妥当性を見出すかと問われれば,それは朝倉の立場ではないかと思うのです。したがって,僕は永遠の相と持続の相に因果性を分類すること自体には懐疑的ですが,もしも分類しなければならないのだとしたら,ZとAは永遠の相に分類されなければならないという程度で松田に同調していると理解しておいてください。
 こうした松田の主張から理解できるのは,実際に松田が数的に区別しているのは,因果性そのものではないということです。むしろ永遠の相に属するものと,持続の相に属するものが数的に区別されているのだといえます。そして持続の相に属する因果性というのが,『エチカ』でいえば第一部定理二八に代表されるような因果性であることは当然です。松田はこれを諸様態modi,modusが諸様態を時間経過の中に産出する因果性と説明し,ZとAに対しては因果性Bと規定しています。
 この因果性Bが,持続の相に属さなければならないということについても僕は納得します。ただそれは,ZとAが永遠の相に属さなければならないということに納得しているというのと同じ程度の同調です。これらの同調は,松田の論理展開を理解するための必要から迫られた,便宜的なものだと理解してもらっても構いません。
 ZおよびAと,Bが数的に区別されるのは,前者が永遠の相に属し,後者が持続の相に属するからです。ただ,これ自体のうちには,これらが数的に区別されるべき理由は含まれていません。松田の主張の核心はその先にあります。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする