スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

スズカフェニックス&被修飾語

2013-05-10 19:18:56 | 名馬
 日曜日のNHKマイルカップを勝ったマイネルホウオウの父はスズカフェニックスです。
 母の兄にイギリスダービーなどGⅠ4勝のドクターデヴィアスと1997年の高松宮杯を勝ったシンコウキングがいる良血馬。デビューは2004年10月。最初の3戦はダートを使い,2005年の2月に3戦目で初勝利。ここから休養に入り,夏の北海道で復帰。芝2000mという,これまでとは一変した条件でしたが快勝。これ以降は格上挑戦の重賞も含めてずっと入着を続け,2006年の10月にオープン入りしました。
                         
 2007年,1月の東京新聞杯で重賞初制覇。続く阪急杯は3着だったものの,高松宮記念に出走すると,芝1200mはこれが初出走だったものの優勝。大レース制覇の勲章を手に入れました。この年はこの後,安田記念ダイワメジャーの5着,スプリンターズステークスは9着,マイルチャンピオンシップもダイワメジャーの3着と大レースばかりを使い,暮れに阪神カップを勝ちました。
 翌年も現役続行。阪急杯2着をステップに高松宮記念連覇に挑むも3着。京王杯スプリングカップ3着を挟んで安田記念は5着。秋はセントウルステークスを叩いてスプリンターズステークスを使うも4着。スワンステークスを挟んで引退レースのマイルチャンピオンシップに向いましたがこれは8着でした。
 結果的に大レースは1勝で,重賞も計3勝ですが,大きく崩れてしまったというレースは少なく,残した実績よりは能力は高かった馬だと思います。種牡馬としては苦戦すると考えていましたが,産駒の初重賞獲得が大レースで達成されたというのは,個人的には驚きです。

 ここまで考察してきますと,第一部定理二六証明の③の部分では,ある意味において決定的な事柄がいわれているということに気付きます。
 ここでスピノザは,①と②から③を導き出しています。そしてそのために第一部定理一六と,第一部定理二五を援用しています。そこで,もしも①と②から③が帰結するとすれば,スピノザは,あるものが何かを作用に決定するときに,その作用が積極的なものであるとみなされるのであれば,その決定をなすものは神なのであって,神以外のものではあり得ないと認識していることになります。そして第一部定理一六および第一部定理二五というのが,積極的といわれるような決定を具体的に示していると認識していると判断してもよいように思われます。
 してみると,今度は積極的であるということについて,何が積極的であるといわれているのかということの判断を,変える必要性が生じているようにも思えます。これまでは,諸々の文法の規制から免れるために,積極的ということを,副詞としての要素として理解し,作用に決定するということが,積極的な営みであるというように判断してきました。逆に,積極的ということを,形容詞として用いるためには,この決定をなす主体に限定するとしていたのです。しかし第一部定理二六証明の①の作用への決定をなすものが神だけであって,神以外の何ものでもないのであるとすれば,それは神による決定であるから積極的であるといわれているというようにも考えられるわけです。だとすれば,それは神があるものを作用に決定するから積極的であるといわれているのであって,この場合にはどのような決定をするのかということに関係なく,神による決定のすべてが積極的なものであるとみなされなければならないということになります。いい換えれば積極的という語句は,神を修飾するために用いられる形容詞なのであって,作用に決定するという動詞を修飾するような副詞ではないということになります。
 ただし,現時点ではこれはあくまでも可能性であって,軽々と結論を出すべきものではないともいえます。しかし,重要な点を含んでいるのは間違いありません。
コメント
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