Sightsong

自縄自縛日記

『Illegal Crowns』

2016-07-25 22:35:43 | アヴァンギャルド・ジャズ

『Illegal Crowns』(RogueArt、2014年)を聴く。

Mary Halvorson (g)
Tomas Fujiwara (ds)
Benoit Delbecq (p, prepared p)
Taylor Ho Bynum (cor, flh)

どこまで吹くも弾くも叩くも自由、まるで限りない自由と公平性を与えられた4つの遊星がどのように動くか。誰かのエゴを押し進めた突破力があるわけではない。しかし、お互いの重力を感じながら、自由に相互干渉しながら繰り広げる音の連なりは、落ち着いていて、また同時に刺激的でもあって、聴けば聴くほど味が出てくる。

それはまあ、発する性格がまるで異なる楽器であるから、運動の軌道も揺動の仕方も異なっている。テイラー・ホー・バイナムは全方位に音を振りまき、ブノワ・デルベックはいろいろな形に割れた結晶を射出する。揺動といえばトマ・フジワラ。時空間の歪みならメアリー・ハルヴァーソン。

●メアリー・ハルヴァーソン
イングリッド・ラブロック、メアリー・ハルヴァーソン、クリス・デイヴィス、マット・マネリ @The Stone(2014年)
トマ・フジワラ+ベン・ゴールドバーグ+メアリー・ハルヴァーソン『The Out Louds』(2014年)
メアリー・ハルヴァーソン『Meltframe』(2014年)
アンソニー・ブラクストン『Ao Vivo Jazz Na Fabrica』(2014年)
イングリッド・ラブロック(Anti-House)『Roulette of the Cradle』(2014年)
『Plymouth』(2014年)
トム・レイニー『Hotel Grief』(2013年)
チェス・スミス『International Hoohah』(2012年)
イングリッド・ラブロック(Anti-House)『Strong Place』(2012年)
イングリッド・ラブロック『Zurich Concert』(2011年)
メアリー・ハルヴァーソン『Thumbscrew』(2013年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Mechanical Malfunction』(2012年)
ステファン・クランプ+メアリー・ハルヴァーソン『Super Eight』(2011年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Electric Fruit』(2009年)
アンソニー・ブラクストン『Trio (Victoriaville) 2007』、『Quartet (Mestre) 2008』(2007、08年)

●トマ・フジワラ
トマ・フジワラ+ベン・ゴールドバーグ+メアリー・ハルヴァーソン『The Out Louds』(2014年)
トマ・フジワラ『Variable Bets』(2014年)
Ideal Bread『Beating the Teens / Songs of Steve Lacy』(2014年)

●テイラー・ホー・バイナム
アンソニー・ブラクストン『Ao Vivo Jazz Na Fabrica』(2014年)
Book of Three 『Continuum (2012)』(2012年)
アンソニー・ブラクストンとテイラー・ホー・バイナムのデュオの映像『Duo (Amherst) 2010』(2010年)
アンソニー・ブラクストン『Trio (Victoriaville) 2007』、『Quartet (Mestre) 2008』(2007、08年)


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