関西への行き帰りに、ずっと、Ideal Bread『Beating the Teens / Songs of Steve Lacy』(Cuneiform Records、2014年)を聴く。
Josh Sinton (bs)
Kirk Knuffke (cor)
Adam Hopkins (b)
Tomas Fujiwara (ds)
タイトルの通り、スティーヴ・レイシー集。しかもサックスは、当然ながらレイシーのソプラノとは全く違う重さを持つジョシュ・シントンのバリトン。
レイシーのストイックな変態性のようなものはない。シントンとほかの3人は、無理に盛り上がるでもなく、敢えてヘンな音を出して緊張感を持続させようとするでもなく、ひたすら何かのプロセスを続ける。ずっと付き合っていると、泥の中に潜ってじっとしているような気がしてくる。あるいは、苔の上に横たわって木々と空を呆然と視ているような。ヘンな感じ。