Sightsong

自縄自縛日記

アクセル・ドゥナー+オッキュン・リー+アキム・カウフマン『Precipitates』

2017-01-14 10:26:39 | アヴァンギャルド・ジャズ

アクセル・ドゥナー+オッキュン・リー+アキム・カウフマン『Precipitates』(TROKAAN、2011、13年)を聴く。

Axel Dorner (tp)
Okkyung Lee (cello)
Achim Kaufmann (p)

緑青を吹いた銅箔が直接貼り付けてある、奇妙なつくりのジャケット。しかしサウンドはもっと奇妙である。

冒頭、アキム・カウフマンが響かせるピアノの棘があり、それとともに、音の旅がはじまる。三者の役割は時々刻々と変貌してゆく。アクセル・ドゥナーのトランペットとオッキュン・リーのチェロ、ふたりの発する「こすれ」が空中で衝突したり、交じり合ったり、お互いの身体を入れ替えたり。うっかりするとどの音がドゥナーでどの音がリーなのか混乱してしまう。

それに棘を投げ込むのがカウフマンのピアノであり、ほんらいトランペットやチェロとは音の質がまるで違うはずなのに、どういうわけかかれのピアノも擬態して絡み合う。

●アクセル・ドゥナー
「失望」の『Vier Halbe』(2012年)
アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ『ライヴ・イン・ベルリン』(2008年)
アクセル・ドゥナー + 今井和雄 + 井野信義 + 田中徳崇 『rostbestandige Zeit』(2008年)
『失望』の新作(2006年) 

●オッキュン・リー
オッキュン・リー+ビル・オーカット『Live at Cafe Oto』(2015年)
エヴァン・パーカー ElectroAcoustic Septet『Seven』(2014年)
エヴァン・パーカー+オッキュン・リー+ピーター・エヴァンス『The Bleeding Edge』(2010年)
オッキュン・リーのTzadik盤2枚(2005、11年) 


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