Sightsong

自縄自縛日記

ハリス・アイゼンスタット『Old Growth Forest』

2016-03-12 10:24:38 | アヴァンギャルド・ジャズ

ハリス・アイゼンスタット『Old Growth Forest』(clean feed、2015年)を聴く。

Jeb Bishop (tb)
Tony Malaby (ts)
Jason Roebke (b)
Harris Eisenstadt (ds)

ジェイソン・レブキの中音域を増幅させたベースがとても気持ちよい。そして、ハリス・アイゼンスタットのドラムスは、ドラムもシンバルも非常に繊細で、響きの美的なものを異常なほど追及した富樫雅彦を思い出してしまう。ライヴで観たことはないのだが、おそらくは聴く者の気が力技で励起されるという形ではなく、陶然とさせられるのだろうね。

最初のアイデアはジェブ・ビショップのトロンボーンを含めたトリオであったところ、トニー・マラビーのサックスを加えようというアイデアが出て、2015年9月、ニューヨーク・Stoneでのアイゼンスタットのレジデンシーで演奏し、その勢いでスタジオに入って録音したのだという。

マラビーのサックスはいつものように道路の真ん中と路地とを同時に走り、肉汁がしたたるようでもあり乾いているようでもあり、複数の顔を音色として表出していて素晴らしい。かれが参加したことでサウンドに大きな力が注入されたに違いない。

●ハリス・アイゼンスタット
ハリス・アイゼンスタット『Canada Day IV』(2015年)
ネイト・ウーリー『(Dance to) The Early Music』(2015年)(アイゼンスタット参加)
ネイト・ウーリー『(Put Your) Hands Together』(2011年)(アイゼンスタット参加)

●トニー・マラビー
アイヴィン・オプスヴィーク Overseas@Seeds(2015年)
ジェシ・スタッケン『Helleborus』(2014年)
クリス・ライトキャップ『Epicenter』(2013年)
トニー・マラビー『Scorpion Eater』、ユメール+キューン+マラビー『Full Contact』(2013、08年)
トニー・マラビー『Adobe』、『Somos Agua』(2003、13年)
リチャード・ボネ+トニー・マラビー+アントニン・レイヨン+トム・レイニー『Warrior』(2013年)
アイヴィン・オプスヴィーク『Overseas IV』(2011年)
ポール・モチアンのトリオ(2009年)
ダニエル・ユメール+トニー・マラビー+ブルーノ・シュヴィヨン『pas de dense』(2009年)
トニー・マラビー『Paloma Recio』(2008年)
アイヴィン・オプスヴィーク『Overseas III』(2007年)
クリス・デイヴィス『Rye Eclipse』(2007年)


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