ジェシ・スタッケン『Helleborus』(Fresh Sound、2014年)を聴く。
Jesse Stacken (p)
Tony Malaby (ts, ss)
Sean Conly (b)
Tom Rainey (ds)
リーダーのスタッケンのピアノは全方位外交的で、ときに抽象的な音を繰り返す感じがレニー・トリスターノのようで、悪くない。たくさんの鳥が周囲のそこかしこで羽ばたくようなイメージがあるトム・レイニーのドラムスも悪くない。
ただ、わたしの目当てはトニー・マラビーのサックスである。これまでと同様に、はじめに聴くときにはケレンが少なくて物足りないような気がするのだが、音色に実に味がある。強度の振幅も、周波数の振幅も、聴けば聴くほど素晴らしく感じてくるのである。ぜひ、ナマで観てみたい。
●参照
クリス・デイヴィス『Rye Eclipse』、『Capricorn Climber』(マラビー、レイニー参加)
イングリッド・ラブロック、メアリー・ハルヴァーソン、クリス・デイヴィス、マット・マネリ @The Stone(レイニー参加)
トニー・マラビー『Adobe』、『Somos Agua』
トニー・マラビー『Paloma Recio』
イングリッド・ラブロック『Zurich Concert』(レイニー参加)
イングリッド・ラブロック(Anti-House)『Strong Place』(レイニー参加)