♫まりあ☆の、ちょっぴりスピリチャル♬

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観音

2015-09-15 11:26:13 | 日記
洗濯物を干していたら、遠くから赤とんぼの曲が風に乗って流れてきた。

(ああ、ゴミ収集車が来たのね)と思って2階のベランダから見ていると、
若い男の子が2人、元気よくゴミを車に積んで通り過ぎて行った。

「今日もお仕事、ありがとう。」

とその背中に手を合わせた。

彼らが、雨の日も熱い夏のさなかも、黙々とゴミを収集してくれているお蔭で、
私たちはゴミにうづもれずに毎日を過ごすことができる。

臭い匂いの中での肉体労働。
人の嫌がる仕事をしてくれている彼らに、私は心から感謝している。


そしてふと、観音さまにお会いした時のことを思い出した。


皆さんは、観音さまは何処におられると思われるだろうか?


数年前のことになる。

拾ってきた子猫が、手当のかいもなく死んでしまったことがあった。

私はぬぐってもぬぐっても止まらない涙なみだの運転で、
何度かぶつかりそうになりながら、
それでもなんとか無事火葬場までたどり着いた。

受付を済ますと、動物は直接焼き場の裏口に持っていくように言われた。

とぼとぼ歩いた先にあった、黒くすすけた鉄の扉を開けた瞬間、

(あっっ、観音さま!!)

と、思った。
あまりにびっくりして、瞬間棒立ちになってしまった。

中には汚れた作業着を着た、60代ぐらいの、少し目に障害がある感じの男性がおられたのだが、
私の心眼が、まごうことなくその方が観音だと告げたのだった。

それは、心の底からの揺るぎない確信で、
私はそのありがたさに突如として号泣してしまった。

(こういう所に、観音さまはおられるのか…。)

全くの驚きだった。

そうは言っても、悲しみに心押しつぶされている私。

「このネコ、本当に死んでしまっているのですよね…」
と、しゃがみ込んで亡骸を何度もなでながら、
中々別れを思い切れないでいると、

「私がちゃんと供養しておきますから。」

と、優しく語りかけて下さった。


それが何よりの救いになって、私は子ネコを託すことができた。



この世で人間として存在しておられる観音さまに出会ったのは
今のところ、この時だけである。


尊い方ほど、この世の片隅でひっそりと、
万人のために働いて下さっているのかもしれない。