Nonsection Radical

撮影と本の空間

昔の事はわからない

2010年05月10日 | Weblog
某月某日
時代小説ブームだそうです。
設定を江戸時代以前にした人情話が多いのですが、satoboが買う雑誌にもいくつか掲載されているので読んでいます。
そこで疑問に思うのが昔の恋愛事情はどんなだったのだろう、という事。
親の決め事に子供がしたがうというのが話では多いのですが、これは江戸などの武士町人の話での事。
satoboが知りたいのは、ズバリあれです。あれ。
貞操を守っているのが当たり前のような設定が多く、すぐやらせるのは「あばずれ」という「現代」の価値観を持ち込んだような話が多いのです。
違うんじゃないの?
というのが、satoboの予想ですが、実際はどうであったか確かな事はわかりません。
キリスト教が入ってきてから西洋的貞操観で「純潔」というような五十嵐じゅん的世界が語られ始めたと睨んでいるのです。

たとえば全国各地にある「夜這い」の習慣など、貞操観念から考えればあるはずがないのですが、実際はあったし、現在でも夜遊びの結果出来ちゃった婚という結婚するまでは純潔をなどという話の正反対の現実があります。

いつから貞操観念がいわれるようになったのだろう。
ひょっとして明治以降?
軍隊が出来て、徴兵制が実施されるようになると男がいなくなるではないか。
その隙に・・・というのを防ぐために持ち出されたのではないか。
神代の昔からと信じている事が、実際は比較的近代に作られたものである事が多いじゃないですか。
なのにみんな昔からそうだったと簡単に信じてしまう。
「祝言=結婚式」だって、葬式だって、昔から同じように行なってきたと思ったら大間違い。
お祝儀のキマリだって、どんどん新しいルールが生まれ、あたかもそれが昔からのキマリであるような物言いをするでしょ。
絶対に昔と今とで違いますから。

きっと昔だってハメまくって、いえ、訂正、自由恋愛していたはずなんです。
川柳なんかだってそういうのたくさんありますし、「後家という字はうしろに家を、前の空き家は誰に貸す」なんて唄われもしたんですから。
そういう昔の恋愛事情を書いた本はないのかなぁ。
コメント (4)
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