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「私たちはメディアへの攻撃を恐れない」Hurriyet紙の女性社長

2015年09月11日 | 国内
9月11日 Hurriyet 紙の女性社長ヴスラト・ドーアン・サバンジュさんが、「私たちの新聞の本社は2日間に2度も攻撃を受けたが、私たちは自主的なジャーナリズムを貫き通す」と宣言しました。「私たちは恐れません。脅しによってジャーナリズムを阻止することはできないからです」と、ドーアン・サバンジュさんは、9月10日、ドーアン・メディアで働く人々とともに、攻撃を受けた本社前で公式声明を行いました。以下は彼女のスピーチの一部です。

 Hurriyet

わが国は困難な時代にあります。私たちは心を痛めています。毎日、何十人もの人々が犠牲になっています。私たちは毎日、兄弟を、息子を、愛する者たちを失っています。暴力が巷を襲い、わが家の扉をたたき、歴史の暗黒時代を思い起こさせます。不幸にして、暴力を助長する言辞が、わが国を支配しはじめました。

今日ここに、私たちは、何百万の読者と視聴者を持つドーアン・グループとHurriyet 紙で働く者として、テロと暴力的言辞に反対します。皆さんご存知のとおり、いま私たちがその前に立っているこの建物が、日曜夜、攻撃を受けました。扉は割られ、建物の内部に侵入されそうになりました。

わが社を攻撃した群衆の中には、ある政党の青年組織の前リーダーと現国会議員もいました。私たちは侮辱され、威嚇されました。攻撃後、彼らは私たちに、またこのような攻撃を受けるだろうと言いました。自らの職務に努め、正当な出版を行っている私たちは、翌日も同様な攻撃を受けました。

私たちは公然と2度目の攻撃を受けました。なぜか? 答えはひとつ。私たちが標的と指示されたからです。私の父アイドゥン・ドーアンとわがグループのジャーナリスト、ライター、マネジャーたちは、嘘と中傷によって、長い間、標的にされてきました。私たちが“テロを支持している”という恐るべき中傷まであります。

過去に編集長がテロリストに殺され、テロの標的にされた新聞として、過去67年間の、テロ問題に関する私たちの立場は説明するまでもないでしょう。私たちはつねにPKKのテロに反対し、あらゆるテロに反対しつづけます。私たちの国を愛する心についても、問うまでもありません。

(中略)

平和と自由に対して開いた扉を閉じ、私たちの団結と友愛を攻撃する暴力を、私は強く非難します。私はもう一度、断固としてくり返します。私たちは私たちの原則を曲げることなく、正確に、客観的に、われわれのジャーナリズムを貫き通します。

テロは人類に対する犯罪です。私たちはカオスに陥って兄弟姉妹で戦うようなことがあってはなりません。最近、頻発する暴力やテロ行為で命を落とした殉職者や市民すべてのために、神の恵みあらんことを祈ります。彼らの親族や孤児になった子供たち、すべての国民に、哀悼の意を捧げます。


前大統領がHurriyet 紙攻撃を批判

ギュル前大統領が、最近のHurriyet 紙への攻撃を批判しました。「メディアへの攻撃はトルコに予想できないほどのダメージを与える」と、前大統領は、9月10日、故郷の中央アナトリアのカイセリで記者団に語りました。

 Hurriyet

「このような事件は、トルコのイメージ、わが国の政府のイメージ、トルコの政治家のイメージに、信じられないようなダメージを与える」とギュル前大統領は言い、このような攻撃は許されるべきではないと力説しました。

「だれもが異なる意見を持っている。他人の意見を受け入れられないこともある。しかし、民主主義においては、プロテストは民主的な方法で行われる。とくに、プレスやメディアに対する攻撃は、世界におけるトルコのイメージを傷つける」


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