ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




流山街道旧道。千葉県松戸市小山。2012(平成24)年2月27日

現在の流山街道は常磐線を越すのに路線橋を渡るが、その橋が造られる以前は少し北側で踏切を渡っていたことは前回の記事で述べた。その踏み切り跡から流山街道の起点である二中前交差点の間の旧県道がほぼそのままの形で残されている。浅間(せんげん)神社の麓を通っている道路だ。旧道は常磐線とJRの松戸車庫への引き込み線に挟まれた区域にあり、浅間神社と高橋製粉の工場、住宅数十戸が周囲とは切り離された感じで存在している。ここへのアクセスは北の端の線路をまたぐ歩道橋と、車は二中前交差点から入る旧県道だけ。そんな道路にしては割と立派なのは、昔は松戸―市川の幹線道路だったからだ。高橋製粉へ出入りするトラックが止まっていても邪魔にならない。
浅間神社の山は「小山」の地名の起因になった標高28mの小さい山だ。江戸川の沖積平野にあるはずだが独立峰である。台地の先端が太日川(江戸川)の浸食作用で切り離されたもの、というがかなり珍しい地形ではないかと思う。山の植生は「浅間神社の極相林」として県の天然記念物である。



市制記念の国旗掲揚台。松戸市小山639
左:2004(平成16)年11月21日、右:2012(平成24)年2月12日

浅間神社の入り口の向かい側に「国威宣揚」の国旗掲揚台がある。たぶん全国にまだけっこう残っていると思うが、この掲揚台の裏側は「松戸市制記念」。松戸市になったのは昭和18年4月1日で、そのときに建てられたものらしい。たいていは建てた団体名と年が書かれるものだが、この国旗掲揚台には見当たらない。建てられた当時は台地の上を通る主要県道とそこから別れて台地の裾を通る脇道との分岐点という、一応は妥当な立地である。

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