リオ、鶴谷洋服店
千代田区神田神保町1-3。左:1985(昭和60)年4月、右:2015(平成27)年3月21日
明文堂・文省堂の向かいに今もある看板建築。『東京―昭和の記憶―>神保町界隈』の明文堂・文省堂の写真の説明文に「…ラドリオは、かつて写真左の「リオ」と、店の中でつながっていたが、のちに「リオ」が分離…」とある。そういう目で昭和38年の航空写真を見ると、書泉グランデの裏にあるラドリオとリオの建物とはT字形につながっているように見える。リオの正面を見る限りでは戦前の看板建築に見えるのだが、ラドリオは昭和24年の創業というから、あるいはそのときに建てたものなのだろうか? 現在は「アート・スポット ラド」というギャラリー。
鶴谷洋服店は2010年9月でテーラーは廃業してその後古本と小物雑貨などの店になった。店名は「鶴谷洋服店」のまま、あるいは「(元)鶴谷洋服店」らしい。看板には小さい「元」の字を付け加え、名物だった半円アーチの袖看板は模型のような小さなものに換わっている。
『(元)鶴谷洋服店次第書き』という鶴谷洋服店の甥御さんに当たる方が書いているブログがあり、その中で鶴谷洋服店の歴史にも触れている。それによると建物は昭和3年に「薗部袴店」として建てられたものという。鶴谷洋服店は昭和20年に三崎町の店を空襲で焼け出されてそこに移ってきたのだった。
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