ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 



ぼたん。千代田区神田須田町1-15
1985(昭和60)年7月21日

鳥のすきやきで有名な「連雀町」の老舗。建物は1929(昭和4)年に建った木造3階建て入母屋造り。都選定歴史的建造物および千代田区景観まちづくり重要物件に指定されている。
以下、『出会いたい東京の名建築』(三舩泰道、新人物往来社、2007年)による。櫻井八四郎創という人が明治30年頃に創業した。八四郎はラシャ屋で釦(ボタン)を扱っていたために「ぼたん」を屋号とした。建物は関東大震災後、二代目謙吉が建て替えたもの。謙吉は建築に造詣が深く、耐震性を意識して鉄筋コンクリートの地下室を設け、厨房もRC造り。棟梁の林と二人で内部の造作にも工夫をこらした。外壁は当初は板張りだったが防火規制のためモルタル塗りにした(空襲の恐れが出てきた頃だろうか)。

下の写真はぼたんの入り口がある横丁を南のほうから撮影したもの。左側奥がぼたん。突き当りはやぶそばだと思う。右側は11番地になるが、今でもハトリと万平が、商売を続けている。11番地の撮影時の家並みは、手前から「藤岡、八羊(タイプ印刷/謄写印刷)、万平(とんかつ)、ふじ(コーヒー/和風スナック)、ベルス、住宅、㈱ハトリ(テーラー/ユニフォーム)、マンドリン」。


ぼたんの横丁。神田須田町1-11。1983(昭和60)年8月


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